告別式の朝,たしか8時ごろだったと思います.
妻が,すえの子を連れて,葬儀会館を出ました.
自分は一人,控え室で,重箱の食べ物を口に入れたり,祭壇の近くに行って誰もいないのを確認したり(そのときに,夜中に来てくれた親類のお供えものと手紙を見つけたり),控え室に戻って犬が主人公のニチアサアニメを見たり,PCを取り出してメールチェックをしたりしていました.
10時前に,2人が戻ってきました.車に乗り,目的地はカーナビで設定して,大仙公園と浜寺公園に立ち寄ったとのこと.そしてそれぞれで満開の桜を見ることができたそうです.
2か所とも,車に母と妻子を乗せ,何度も訪れたことのある場所です.
おかえりなさい,さてこれからいろんな人が来てあわただしくなるよと言って,5分もせずに,喪主の兄が普段着でやって来ました.和室を閉め,礼服に着替えました.
ここで母と妻の関係を書いてみることにします.2人の間で,口論も,嫌悪な状況も,見たことはありませんでした.
電話で,あるいは顔を合わせた際には,互いに近況を言い合っていました(妻から話すのはたいていが子ども,母にとっては孫のことでした).母が,「あんたに話がある」と言い出し,自分に限定の話となりそうなときには,妻は距離をとってくれましたし,その一方で,女性の間でしかできない話というのも,たびたび,していたように思います.
良好だった要因として,妻が,少し引いて,母を見るようにしていた点を,挙げたいと思います.
また別の見方として,「保護者」が考えられます.自分は妻よりも年上ではあるけれど,いくつかの行動・振る舞いは,妻からすると小学生のようなものです.そして,この子はどんな人に育てられたのか,ということで,話を聞くことができるのは,母だったわけです.