わさっきhb

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とはゼミ コメント(5)

カッコを減らそう

二つの段落,5行の中に,カッコ・カッコ閉じが4組ありますが,読むのも言うのも,少々,引っかかります*1
カッコが減らせないか,検討してみますか.まずは単純に,カッコからカッコ閉じまでを削除して,意味が通じるかのチェックです.削除できないなら,カッコとカッコ閉じだけを取り除いて,読めるか見てみましょう.
どちらも無理なら,カッコの中のことを,次の文として独立に説明できないかを考えます.これは,C言語の後置インクリメント演算子を含む式で…例えばa=b++;といった式を,a=b;とb++;に分割して書くようなものです.
最後に,カッコの中のことを,修飾したい語句の前に持って行くことができるかですね.
そうして4組のカッコを一つ一つ見てみると…カッコのままでいいのは,1組に減らせましたね.

〜可能

文章では「X可能である」と書くのでかまいませんが,言うときは「Xできます」としましょう.
小さな確認ですが,「X可能である」は「Xできる」に置き換えるほうがよいときがあります.しかし今回の文章でその書き換えをすると,二つの段落で連続して「Xできる」「Yできる」という文で終わることになります.文章の単調さを避けるべきなので,今の「X可能である」「Yできる」でいいでしょう.

いわゆる

「いわゆる○○」とありますが…
「いわゆる」の後に続くのは,よく知られた名称・呼称でないといけません.ここの○○は,辞書に載っている専門用語なのかもしれませんが,日常使いませんね.
意味を考えるとここは,「○○の省略形」かな.そして言うときは,「○○を省略したものです」としましょう.

セキュリティ対策

セキュリティのことを書いている段落は,興味深かったのですが,なんだか落ち着いて読めません.
原因はですね,内容ではなく,構成にあります.
セキュリティ対策を書くとき,自然な流れというのがあります.脅威,対策,効果の順番です.
脅威のところで,現状のままだと,あるいは対策を講じないと,どんなトラブルが発生し得るかを書きます.対策と効果は,思うように書きましょう.とはいっても,論理的・具体的に書くというのは不可欠です.
この「脅威」が直接書かれていなくて,効果のところに含めて,段落の最後に書いているので,不自然に感じたのでした.

効率の良い大学生活

最後の一文って,書くの難しいですよね.
「効率の良い大学生活を送ることができる」で締めていますが…
ちょっと考えてみてください.「効率の良い大学生活」でいいのでしょうかね.あなたの送っている大学生活というのを,ひいては大学そのものを,軽んじていることになりませんかね.
それまでの流れから,ここで言いたいのは何かというと,コレコレをすることによって,大学生活の中の不可欠だけど煩わしいことに要する手間を減らすということですね.
じゃあ,手間を減らすことで,どうなりますか? 何ができますか?
そこを自分なりに考えて,他の人に共感してもらえるような表現をとってみましょう.

*1:「カッコの多い文章」として,記憶のあるのは,Linus Torvalds氏が,Minixに関するnewsgroupに最初にLinuxのことを投稿した記事です.探してみると,http://jo1upk.blogdns.net/linux/?Linux%2F%E6%AD%B4%E5%8F%B2で読むことができました.今読み直すと,うんと多いというわけでもないですね….