「パパ,払ってくれて,ありがとー」
「ん? まあパパも,ダイソーで買うもんあったし」
「そいやむかし…」
「むかし?」
「スマホで支払いなんか,なかったころな.パパとママの2人で何か食べて,会計が3,020円やったときにやな…」
「…」
「ママがな,『20円,ある?』って聞いてくんねん」
「20円?」
「そう聞いてきたらな,パパが20円出したらよくって,ママは3千円出すんかと思うやんか」
「そうなん?」
「ちゃうで! 『20円,ある?』っちゅうのはな,ママが端数の20円出すんで,パパは3千円出してっちゅう意味やからな!!」
「ああそういうことかぁ」
「けどママそんなん覚えてないやろなあ」
「そやねえ」
「あ,ダイソーと言えばこれやな.さっきのも,今言う話も,うえの子が生まれる前のことなんやが…」
「…」
「お店に入る前にな,パパが意気揚々と『俺が払ったるわい!』って言うて,入ってやな」
「…払えやんかったん?」
「おうよ,『財布を 忘れて 愉快な パパ~さん♪』をやってしもたんやがな!」
「え,財布持ってなかったん!?」
「そういうわけや.結局,ママが払ろてたな」
あとの子との会話でした.ラッピングして友だちにプレゼントし,好評だったようです.