わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

指導したこと(2010.02.08〜12)

  • 小さな,日本語の修正
  • 図目次・表目次
  • 英字フォントはプロポーショナルに
  • 節見出しのフォント
  • 「その結果」の直後
  • 関連研究の問題点
  • どこが再帰的?
  • 「XP」はバージョンではない
  • Linuxコマンドのバージョンの求め方
  • Linuxソフトウェアのバージョンの求め方
  • 通信速度も
  • 昇任した先生がいる
  • 卒論の参考文献に何を書くか
  • イントネーション

小さな,日本語の修正

原稿を読みました.日本語表現として,以下の箇所を書き直してください.

  • だが→であるが:論文やレポートは「だ・である体」で書けと言われますが,「〜だ」は断定の意味が強すぎ,使われません.「〜である」を基本としてください.ただし,「〜である」ばかりでは,文章が単調になりますので,いろいろな動詞に置き換えることを試みてください.
  • ソフト→ソフトウェア:論文表現として「ソフト」は認められていないように思います.
  • ヴァージョン→バージョン:過去の修論・卒論や,学会論文を見る限り,ここは「ヴァ」ではなく「バ」です.
  • 〜ができない→〜に失敗する:「できない」はアクション全体ができるかできないかを言うときに使います.ここでは,そのアクションができないのを前提として,そのプロセスのどこで引っかかるのかを言わないといけないので,「失敗する」とします.
  • 図xに示した→図xに示す:本文で図表の番号を書いたあとに,その図表を置くのが原則ですので,現在形(意味としては未来形)とします.

図目次・表目次

目次が終わったら改ページして,「図目次」と「表目次」をつけてください.
図表が少なければ,一つのページにしてくれてもかまいません.多ければ,図目次と表目次の間にも,改ページを入れてください.

英字フォントはプロポーショナルに

表紙のタイトルに含まれている英単語,等幅フォントですね*1.「m」と「i」の字幅を見ると,ほら,同じですね.
文字ごとに幅が異なる,プロポーショナルフォントにしてください.
具体的に何が良いかですが…Wordのデフォルトの英字フォントは,Centuryですね.すでに等幅フォントになっている,英数字や記号は,段落を選択するか,個々に,変更してください.

節見出しのフォント

節見出しのフォントが,章見出しのフォントと同じサイズというのは,見栄えが良くありません.
小さくなるよう,設定できますか?
フォントサイズは,章見出し>節見出し>項(小節)見出し=本文 としてください.

「その結果」の直後

概要をずいぶんと埋めていますね.とはいえ,背景説明を絞って,実施したこと,実験したことに,分量をとってほしいところですが.
さてその終盤で,「その結果,」と書いていて,直後がシステムの有用性の説明になっていますが,これは論理の飛躍というものです.まずは,結果として何が言えるのかを書きましょう.
システムの有用性のアピールは,改段落して,その文だけからなる段落にするのが,いいと思いますよ.

関連研究の問題点

関連研究は,それを紹介するだけではダメだよと前に言いましたんで,苦労して書いてくれたのはいいけど,要改善ですね….
自分の研究で採用する手法と比較したいところですが,論文の構成として,まだそれが説明できません.ですが,その採用手法を明示せずに,既存研究では,どんな欠陥や限界があるか,指摘することを,試みてください.
分かりにくい? 作業手順を言いますね.まず関連研究と本研究との違いを確認します.そしてそれぞれのメリットとデメリットを挙げておきます.しかし,そこまでは,研究ノートにでも書いてください.
そして論文では,今メモした「関連研究」の「デメリット」の中で,本研究を引き立てるのに使える情報を挙げるのです.もちろん論文として,滑らかになるように,表現は検討してください.

どこが再帰的?

再帰的」な例を載せていますが,どこが再帰的なのか,見た瞬間には分かりませんね.
面倒でも,「どこが」「どこで」に配慮して,どの点で再帰的なのかを,本文に書くようにしてください.
これは,再帰的という概念に限らず,何らかの性質を例で説明する際に,欠かせない作業なのですよ.

「XP」はバージョンではない

使用するソフトウェアとバージョンを表にしているところで,「XP」をバージョンとしていますが,これは適当とは言えません.
しかし,ソフトウェア名とも言いがたいですね….
苦肉の策ですが,表頭の「バージョン」と書いているところを,「バージョンなど」としてください.その列の,「XP」やバージョン番号は,そのままにしますか.

Linuxコマンドのバージョンの求め方

Linux上で使うコマンドのバージョンを求めるには,コマンド名に,「--version」というオプションをつけて,実行してみてください.
svnコマンドなら,「svn --version」とします.

Linuxソフトウェアのバージョンの求め方

コマンド以外のソフトウェアのバージョンも,ちょっと面倒ですが,知ることができます.Apacheを調べてみましょう.サーバはたしか,Ubuntuでしたね.これから言う方法は,Debianとその派生ディストリビューションで有効な方法です.Ubuntuも含まれます.
ターミナルを出して,サーバにリモートログインしてください.
シェルが出たところで,まずは,dpkgに-Sというオプションをつけます.間に空白を入れてくださいね.それと,Sは大文字です.んで次にファイル名かディレクトリ名なのですが…私が前にやったときの経験で言うと…/etc/apache2を指定してください*2.なのでコマンドは,「dpkg -S /etc/apache2」ですね.
それでEnterキーを押して実行すると…「apache2.2-common: /etc/apache2」と出ましたか.コロンの左側が,パッケージ名です.しかしバージョン名ではありません.
次はdpkgに-sオプションを指定します.ここのsは小文字です.そして今のパッケージ名をコピー・ペーストしてください.「dpkg -s apache2.2-common」ですね.それを実行すると…
出力が膨大になるので,さかのぼってください.すると途中に「Version: 2.2.12-1ubuntu2.1」とあります.
コマンド実行は,ここまでです.卒論では,バージョン情報として「2.2.12」と書いてください.「-1ubuntu2.1」は,Ubuntuの細かいバージョン管理のための情報なので,卒論に入れなくてかまいません.

通信速度も

ここで書いている評価実験では,クライアントサーバモデルを前提として,結果が出るまでの時間を知りたいのですね.となると,環境説明で,クライアントとサーバのスペックだけでなく,通信速度についても,言及しておかないといけません.
といっても,わざわざ,自宅と大学とで通信する実験をする必要は,ありませんよ.サーバとクライアントは研究室上にあるものを使用し,1Gbpsで通信するみたいなことを,書いておけばいいんじゃないでしょうか.

昇任した先生がいる

謝辞は,去年の卒論からとってきたと思われますが,先生の中でお一人,この1年で昇任されています.
職名を,書き換えてください.

卒論の参考文献に何を書くか

参考文献を,充実させましょう.卒研発表会でも,このページ,しっかりチェックされるのですよ.
卒論の参考文献では,研究室内の過去の修論や卒論を記載して,いっこうに問題ありません.研究室の中で,その研究が連綿と行われているのを知ることができるので,積極的に勧めています*3
しかし,研究の先行事例として,そういうので終わっているのは,世の中を見据えて研究をしていないようで,小さく見えます.
残り期間もあまりありませんが,研究室外の学術発表を調査して,参考文献に挙げ,本文で引用するよう,試みてください.「何を対象として」「何を使って」「何をした」の一つ以上について,自分のやっていることと関係のありそうな文献を,見つけてください.
書誌情報とアブストラクトだけを見て,参考文献に入れるのではなく,本文を取り寄せて,読むのですよ!

イントネーション

一通りしゃべってみて,まあごくろうさんでした.時間は,先生が(計ってくださってて)おっしゃっていたように,だいぶオーバーしていますが,まだ日数もありますので,話す内容を整理していってください.
それで内容を確認する前にですね…
しゃべった中で,何度も出てきた単語が,すんごくひじょうにとっても気になったのです.
「某(なにがし)」という単語です*4.私の認識では,「に」だけが上がってそれ以外は下がるというイントネーションが,自然なのです.でもあなたは,先頭の「な」を上げて,あとは下げていましたよね.
どうやら他の先生も,違和感があるのことなので,できれば直してください.
しかしどういうイントネーションが正しいのかなあ.そんな辞書もないですしね….

*1:ツールバーを使ってフォント名を変えたときに,ありがちです.日本語用と英数字用のフォントを使い分ける | 日経 xTECH(クロステック)

*2:ディレクトリ名・ファイル名の細部が異なっている可能性がありますので,Tab補完を活用したいものです.

*3:とはいっても,5個も10個も列挙するのは良くありません.過ぎたるは及ばざるがごとしです.自分の研究に関係する2〜3件にとどめたいものです.

*4:実際の発表練習で出たのとは違う言葉を挙げています.