「マ〜マ〜!!」
「また泣き出した」
「何,泣いてんねや」
「泣きたいのはこっちやで」
「どうやら,はしゃいで,椅子の脚に頭をぶつけたようやな」
「せやねん.けど,そんなに泣くかな…」
「甘えたいんかね…」
「パパ,こんなにわーわー泣いてた?」
「記憶はないが,よお親父に,『びいびい泣くな』とは言われたな」
「ほなパパの遺伝やな」
「別にそれでええけど,その事実を知ったところで,うちの子は変わるわけではないんやが」
「ママ…」
「あれれ,泣き止んだ」