2日前
「あのさあ」
「どした」
「学資保険やねんけど」
「ああ,テーブルに,見積書ゃないゎ何や置いてたな.えっと,いつにいくらもらえるんやったっけ」
「18歳になったら,毎年○○円やからね!」
「ふん.うえの子だけか?」
「ちゃうよ.3人それぞれに出るねんから」
「まあわかった.支払う額もそんなに高くなかったんで…んでいつ正式契約するんかいな」
「もう契約したで!」
「おい,早いな」
「て言うのもね,あなたの誕生日を過ぎてからやと,保険料が高こつくんやて」
「ふーん.そういうので急がせてお金をふんだくる,っつーことはないと思うが」
「まあ(契約したのが)○○○○○やからね」
「んでえっと,口座の情報がいるんやったっけ.あとハンコと」
「それやねんけど…引き落としは年1回だけ,それも来年からで」
「はあ…」
「今年の支払いは,おばあちゃんが立て替えてくれてん!」
「ありゃりゃ」
「それで,その分の○○円を引き出してほしいねんけど」
「えっと,まあ,分かった」
当日の朝
「ほな行ってくるな」
「はーい.それで,今日,○○円,引き出せるかな?」
「せやな,CD機に立ち寄るとするか」
「行ってらっしゃーい!」
「…こんな誕生日も,初めてやなあ」
当日の夕食
「何か俺より,うえの子が喜んでないか?」
「せやねえ.食事がいつもと違うのん,気づいてんとちゃうかな」
「なるほどなあ」
「そうそう,お母さんから,『あなたの誕生日に,(うえの子)の好物を送ります』って,アイス届いてたで」
「ああ,全俺が泣いた件か」
「なにそれ」
「こっちのこと」
「(うえの子に顔を向けて)あとで食べよよねえ〜」
「ぱぱー」
「お,どした」
「….はっぴばーすでー,つーゆー♪」
「おもむろに,その歌かい」
「はっぴばーすでー,つーゆー♪」
「はい!」
「はっぴばーすでー,でぃあ,ぱーぱー♪」
「え,パパって言いおったぞ」
「はっぴばーすでー,つーゆー♪」
「かしこいかしこい(拍手)」
「歌いきったなあ,ありがとな(拍手)」
「すごいなあ」
「って,3日ほど前に,はっぴばーすでーつーゆーだけ歌ってなかったか」
「ちなみに練習はさせてないんやで」
「へえ.ますますすごいなあ」
「りらっくまっていおうとおもってん」
「え,なになに,リラックマ?」
「はっぴばーすでー,りらっくま〜♪」
「これはこれで味わい深いんやが」