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俺流解説 算数・数学編

算数・数学にまつわる話について,当日記で書いてきた解説記事のリンク集です.

きりぬき

さくらんぼ計算に対する否定的意見を集約すると,次のとおりです.

  • 子どもが混乱する.
  • そんな方法を使わなくても計算できる.

さくらんぼ計算を推奨する立場の意見は,次のようになります.

  • 暗算や暗記よりも,良い方法である.
  • 「10を作ること」「分解・合成」が大事であり,今後の学習にも有益である.
さくらんぼ計算

構造および性質に関しては,Schell (1964),Gray (1965),Willington (1967)が価値のある成果を挙げている.それらの研究により,乗法・除法という演算のさまざまなモデルが,それぞれ異なった難しさを持っているのを示したことは,特に興味深い.Zweng (1964)は,児童らには「分割」(共有)の概念よりも,「測定」(累減)の概念のほうがよりよく理解できることを示した.Hervey (1966)は,2年生の児童らに「累加」と「直積」の概念に基づく出題を与え,その反応をもとに,累加の問題のほうが困難さが有意に低いことを示した.児童らがこの種の問題を考えるとき,そのやり方を選ぶのが比較的困難でないことを,Herveyは指摘している.この結果は,Brown (1981)によって裏付けられている.Brownは,イギリスで10〜14歳の子どもたちに対して調査し,「累加」や「割合」のモデルが「直積」のモデルよりも容易であることを示した.)

分割と測定,累加と直積〜1950-80年代の研究概観

面積図の高さを,パー書きの量で表したものが,1あたり量です.パー書きにすることで,縦×横で求められる(それぞれの面積図の)長方形の面積が,“量の積”となることにも対応づけられます.

「1あたり量」という謎めいた言葉

これまで見てきた限りのことを言うと,「柔軟」と断言はできませんが,一つの問題に対して様々な方略があることを,典型的には問題解決型の授業を通じて学習しています.文章題に対して,ある方略で答えを得た児童に,「こんな方法もあるのでは?」と持ちかけると,自分の出したものと比較し,当初の考え方でいいのだとする事例もあります.小学校の算数についてはもっぱら本からですが,大学で,自分が担当したり参観したりしてきた授業でも,同様の学生の行動を見かけることがあります.

学校教育を受けた子どもは

(略)「アキレスが亀に追いつくのよりちょうどxメートル手前(ただしx>0)に来た時点で,総消費エネルギーがE」になるようなxを計算できます.これは,xメートル手前に来た時点でエネルギー切れとなり,今回のセッティングではそれ以上走ることも数えることもできないことを意味します.

アキレスと亀のパラドックスを工学的に検討してみる

ここでやっぱり問題です.

おはじきが,次の図のように並んでいます.全部でいくつありますか.
かけ算を使った式と答えを書きましょう.

ななめ

「ゆうれいは,おばけなん?」
 「せやな,幽霊は,お化けの一種や」
「みたことある?」
 「いやいや,ないよ」
「いっしゅって,なに?」

幽霊は,お化け?