当ブログの記事をいくつかご紹介します.「ツアー」は,面積かけ算ツアー以来です.
2. 事例収集
「出題例から学ぶ,乗法の意味理解」は,自分の読んだことをとりまとめるための記事でした.主に2011年前半に読んだ本のうち,《BA型》(文章題で,A,Bの順に数が現れ,B×A=Pの形でかけ算の式を立てることが期待される問題)に着目し,そうでないタイプの出題にも注意しながらピックアップしていきました.この記事はその後,事例を追加していきましたが,オリジナル(はてな記法)をバージョン管理していた中から取り出しましたので,公開しました.
出題例についてはその後も収集していき,
- かけ算・資料集1(2010年までの書籍)から3日分
- 算数教育・資料集から7日分
へと,成長していっています.
また,個別の「出題」だけでなく,出題や採点・評価をしているところ,すなわち「団体」ついても,
として集約を図ることができました.
3. 問題解決型の授業・問題解決学習,筑波の算数
「筑波の算数が発する,問題解決学習」は,筑波の算数と,問題解決型の授業の2つについて,さらなる探求の糸口となりました.問題解決型の授業に関しては:
- ドイツは100,日本は50,米国は81
- 3年のわり算かけ算
- 2. どっちの式でもいいのかな - 北数教(トランプ配りと,うまくやっていく)
- 日本の問題解決型授業は,1980年には定着していた
筑波の算数についてもいろいろ書きましたが,思い入れのあるものを:
4. 英語の解説
英語の書籍(とその引用の関係)からも,何がどのように活用されているのかを知るきっかけを得ました.
必ずしも和訳できない,英文の味わいには,助動詞の使い方と,名詞の単複があるように思います.Vergnaud (1983),Vergnaud (1988)とも,タイトルは「Multiplicative Structures」であり,もしこれが単数の「Multiplicative Structure」であれば,「かけ算の構造とはこれだ!」と言っているようなものです.「s」がつかなくなっただけで,多様性や寛容性が激減してしまうように感じるのです.
6. 英文の味わい(トランプ配りと,うまくやっていく)
「かけ算の構造とはこれだ!」には元ネタがあります:
助動詞は,may, can, mustあたりです:
- Luckier!
- Re: 算数の教科書とその指導書の問題点(「may」を2箇所,強調表示させています.)
- You must / You can
- 4. 1988年のmultiplicative structures(トランプ配りと,うまくやっていく)
5. 8マス関係表に新展開
「8マス関係表」の最新版は:
これは,2つの系統をかけ合わせたものとなっています.一つは,関係表とそこからのシステマチックな分類です.
もう一つは,乗法と除法(包含除・等分除)の関係です.
6. トランプ配りはどうなった?
- トランプ配り
- 3. トランプのように配る(Re: 算数の教科書とその指導書の問題点)
- 配る
- 切り分ける
- トランプ配りの本質は
7. たし算の順序ほか論争
8. Twitter,Togetter
「連続ツイート」を
にて行い,この内容の一部は積・倍・積〜新たなかけ算のサンドイッチとしました.
2013年になってから,Togetterでまとめることをしています.
9. 気ままに
時間をかけて書いた記事:
力を抜いて書いた記事:
そんなわけでフォロー:
俺流解説:
- なぜ教材研究
- アレイ図(英語版)
- 複比例〜考察
- 0にかける,0をかける
- 評価と設計
- 被乗数先唱 俺流まとめ
- サンドイッチはくだらない・2012年8月バージョン(1/2)
- サンドイッチはくだらない・2012年8月バージョン(2/2)
- 分離量と連続量,かけ算とわり算
- かけ算の順序,計算の順序
- 積・倍・積〜新たなかけ算のサンドイッチ
やや古いもの:
10. 今の自分の足場にあるもの
Research on the learning of multiplication and division, while somewhat diverse, has generally focused on four main areas---teaching methods, structure and properties, children's understanding of the operations, and children's use of the algorithms. (snip)
分割と測定,累加と直積〜1950-80年代の研究概観
(乗法・除法の学習に関する研究には,さまざまな形が見られるものの,おおむね次の4つの領域が注目されている.「指導法」「構造および性質」「演算に対する理解」「計算手続きの利用」である.(略))
「あれもあるし,これもあるじゃないか」という,つかみどころのない主張と,「あれもある,これもある中で,我々はそれを採用している」(略)という,地に足のついた現状との対決,と言ってもいいでしょう.
子どもたちは,問題解決型の授業で,「式」から「考え方」を推定している
「今の自分の足場にあるもの」であって,「今の自分を支えているもの」ではありません.今後も,書籍や論文,Webの情報,大学や家庭・近所での交流を通じて,その都度アウトプットし,「足場」を移していくつもりです.
今後ともご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます.
(最終更新:2013-05-01 未明)