わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

2014年9月〜11月

きりぬき

推敲の最終段階で,キャプションとしてつけた「検索」の言葉が気になってきました.
というのも,これは二分探索の絵です.実際,「なら」を根として,どの節点も,それより左は節点よりも五十音順で前,右は後となるようにあらかじめ配置しておくことで,二分探索木を構成しています.探索にあたっては,「しが」は「なら」より前(左),「しが」は「きょうと」より後(右)という,比較と移動を経て,「しが」にたどり着きます.「ふくい」のように,その二分探索木に存在しないラベルについても,ないことを(ある場合と変わらないステップ数で)確認できます.

検索から,探索へ

書名だけを見て本を手に取り,出題の多くが選択式になっているのを見たら,かなりの人が「数学も選択式!?」と思うかもしれません.これはさまざまな形で学力を分析しやすくするために採られた方法です.項目反応理論(項目応答理論,IRT)を用いて,各出題の困難度と識別力を推定し,過去のものを含め他との比較などにより,問題の特徴を捉えやすくなります.
比較について,p.58の事例が興味深いです.定積分を求める問題です.正答率の折れ線グラフを見ると,2005年実施では,上位レベルと中位レベルの正答率がほぼ同じだったのが,昨年の実施を含む直近3年間では,上位が離れ,中位と下位が近づいています.折れ線グラフそのものは,IRTなしで作図できるのですが,ここに「識別力0.48」という低さを組み合わせることで,この出題において中位・下位では,受験者の正答率が近年変わらなくなっているという分析に,「グラフから明らか」以上の根拠を与えています.

理系数学の5択問題

とりあえず思い浮かんだのは,宝石と指輪です.Luceneが宝石,Solrが指輪に対応します.
素晴らしい宝石は人を魅了しますが,だけれど,宝石単体では,維持・管理が厄介です.落っことしたり,誰かに盗まれたり,すり替えられたりするといった,危険性もあります.
そこで,宝石をはめ込んだ指輪にしておくわけです.宝石の持つ魅力はそのままに,指輪をはめることによって,その所有者が誰の目にも明らかとなるのです.
宝石と指輪を使ってくれてもいいし,他でもかまいませんが,2者関係を何か別のものに置き換えて,イントロの説明に加えてみてください.

LuceneとSolrは,宝石と指輪