わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

cdはルーラ

「ここまで,pwd,mkdir,cd,そしてcp,mv,catといったコマンドを実行して,ファイルを操作してきました.ここでみなさん,少し手を休めて,こちらの話に耳を傾けてください.
 この段階で,理解しておいてほしいことの一つは,『ホームディレクトリ』と『カレントディレクトリ』の区別です.
 ホームディレクトリは,アカウント(みなさんが大学のPCを利用する権限)とともに割り当てられたディレクトリです.
 ですので我々は,自分のホームディレクトリを,変えることはできません.
 その一方で,大学に在籍する間は,アカウントがあり,そしてホームディレクトリが保証される,と言うこともできます.この中で,ディレクトリやファイルを作ったり,移動させたり,消去したりできるのです.
 それに対してカレントディレクトリは,cdコマンドなどの実行に応じて,変えることができるディレクトリです./usr/binなど,ホームディレクトリの外に,移動することもできます.
 区別してほしいと言いましたが,端末(正確にはシェル)の実行開始時には,カレントディレクトリは,ホームディレクトリと同一です.
 たとえるなら,ホームディレクトリは『自宅』,カレントディレクトリは『現在地』,といったところでしょうか.
 それから,cdコマンドを実行の際,引数を与えると,そのディレクトリに移動することになりますが,最後に実行したもらったとおり,引数なしのcdコマンドは,ホームディレクトリに移動します.
 初代ドラゴンクエストになぞらえると,cdコマンドは,呪文を唱えればラダトームの城に戻ることのできる,ルーラのようなものです」

補足

上記は,授業で初めてLinuxを利用する回で話したことです.
昨年度まで,前期情報処理科目に1コマ分,このLinux利用が入っていたのですが,今年度の前期は講義室のBYOD使用でしたので,前後期の授業内容を少し変更しました.
具体的には,演習室PC(Windows)の利用を後期授業の初回,Linuxの利用を第2回とし,過去2年間,後期授業の初回に前期の復習として,一部難易度の高い五択問題や,Word/Excel/PowerPointに関する記述問題を解いてもらっていたのを,今年度は取り止めました.