わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

なんということでしょう

  「なんということでしょう…」
 と,ママ・さきの子・すえの子の前で言い,ひと呼吸を置いてから,同じ口調で
  「洗面所の下着入れの,パパの引き出しには,パパのカッターシャツが,入っていました…」
 と言うと,3人とも大笑いしました.あとはいつもの言い方で.
  「おかしいやん」
「誰よ,そんなん入れたん」
 「あとの子ちゃんとちゃうかなあ」
  「そういえば,あとの子は,どこなん?」
 「2階やで」
  「そっか」
 2階に上がると,あとの子は机に向かって,本を読んでいました.
  「なんということでしょう…」
  「洗面所の下着入れの,パパの引き出しには,パパのカッターシャツが,入っていました…」
  「(いつもの口調で)あとの子よ,無視か」
 「うん,どうでもええもん」
  「下で聞いたところ,カッターシャツを入れたんは,あとの子とのことなんやが」
 「そんなんええやん」
  「いや引き出し開けるとき,いつもと違うもんがあって,びっくりしてんからな」
 「…あたしですよ,入れたのは」
  「そっか,下着入れには下着だけを入れてくれよな」
 「はーい」
  「あれ? 今開いてるの,『薬屋のひとりごと』の巻末やないか?」
 「パパこれ知ってるの? お姉ちゃんがブックオフで買ってきたんやけど」
  「……なんということでしょう」