「んでは,いただきます.…」
「んん? (右を見て)すえの子よ,晩ごはん食べへんのか?」
「この子ねえ,自主勉が終わってからやねんて!」
「そっか,しっかりやりや」
「ねえねえパパ聞いてえよお今日ねえ」
「さきの子よ,何やなんや」
「ちょっと,うるさいんやけど」
「ああ,すまんかったな」
「けどさあ,食べるときに,勉強してる,すえの子も,あかんのとちゃう?」
「いやいや,あかんわけではないよ.(もう一度右を見て)もうちょっとっぽいし」
「すえの子ちゃん,耳せんする?」
「いらんっ」
「え? さきの子よ,耳栓,持ってるんか?」
「ないけど」
「ないんかよ.それやったら…鼻栓するか?」
「…おお,予想どおり,さきの子は突っ伏して笑ろてくれた」
「きもっ」
「すまんすまん.黙食に徹するよ…」
黙食しながら,「海千山千」と「耳栓鼻栓」の響きが似ていると,思ったけれども,子どもに言うわけにいかなかったので,ここに書き残しておきます.