わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

2つ,持ち帰る

 「かわりに,これ,持って帰ってくれへんか?」
 兄が持ってきたのは,プラスチック製の白い箱です.フタと側面に,紙が貼り付けられていました.ボールペンで「写真」と書かれていました.当然,母の筆跡です.
 フタを開けてみると,プリントしたままのもの,ビニル袋に包まれたもの,フレームに入ったもの,(写真屋さんで無料でもらえるような)アルバムといった,さまざまな形態で,写真が収められていました.
 これについては妻も自分も,持ち帰るのを快諾しました.
 帰宅して1点1点,中身を見ると,時期としては自分の結婚した年以降でした.母,兄夫婦,妻と自分で行楽に出かけたときの写真のほか,うえの子のお宮参りで母が抱いている写真も,ありました.
 結婚の数か月前に,結納を交わし,妻は着物,自分はスーツで,1階の縁側に立っている写真もありました.ちょうどそのときに,すえの子がやって来まして,当時のことを思い出しながら説明しました.
 実家に話を戻します.母の持ち物を何か,持って帰るかと,兄が言ってきたので,2階の目立たないところに置いてあったものを,要望しました.

 裏表紙を覆うジャケットのところには,油性ペンがかすれた状態になっていますが,母のフルネームと,「平成7年」「3/23」を読み取ることができました.これまた,母の筆跡です.
 本は3cmほどの厚みです.開いて見ると,昭和1年から昭和64年まで,年代順に並んでいます.大部分は歌詞のみですが,楽譜付きもところどころにあります.
 書名で検索すると,以下を見つけました.ISBNと発行年月が異なっていますが,収録曲の最初の数曲,そして最後(冬の桑港)は,持ち帰った本と一致していました.

 「和歌山ブルース」は,収録されていませんでした.