その1
「(体はPCに,顔だけ入口に向かって)おはよう」
「おはよ.この子も来たで」
「ふむ,すえの子か」
「この子,感づくの早いわ.ママだけ寝間から出たかってんけどな」
「そっか…んで,ママの座る膝元に,入り込むんかいな」
「いつものことやないの」
「眠るんか」
「そんな目ぇやね」
「よし.…ね〜むれぇ,ね〜むれぇ,へ〜た〜な〜う〜た〜〜でぇ♪」
「なにそれ」
「子守唄やが」
「いらんよそんなん」
「へいへい」
「うー,あー」
「あ!? すえの子,いま,歌おうとせんかったか?」
「何か言うてるね」
その2
「(手だけキーボードに,体は入口に向かって)おはよう,うえの子よ.今日の早起き一番は,お前やな」
「おはよお」
「んでママは,すえの子をだっこか,おはようございますおはようございます」
「おはよ」
「パパいまのなにそれえ」
「ん?」
「2かい,おはようございますっていうたやん」
「あああれなあ,2人おったから,おはようのあいさつも2回,やったんやが」
「…」
「昔むかしやなあ,先輩を見かけたら挨拶をする,でもって2人いれば『おはようございますおはようます』,何人もおったらその人数だけ『おはようございます』と言うルールの部活動があってやな,中学の女子バレー部やったかな」
「ママんとき,そうやったんよ.変なルールやったわ」
「そのツッコミは予想してなかったぞ」