わさっきhb

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裏・コンセプトとは

表の「コンセプトとは」は,非公表です.
それはともかくとして,「コンセプトとは?」について,改めて情報収集をして考え直しました.もしかしたらコンセプトを語る上で外せない名著があるのかもしれませんが,主にWebの情報と,自分の経験をもとに,次のように,理解するようになりました.

  • 商品,サービスなどを語る際,「コンセプトはナニナニ」といった記述があったとしても,コンセプトというのは実際のところ,一言で表せません.その場に応じた,聞き手・読み手にぴったりの語り口にすぎません.
  • コンセプトと紛らわしい言葉として,キャッチコピーがあります.コンセプトは,物作り*1に携わる人が設定します.複数人で手がけるなら,リーダーが決めます.そして,モノの完成,課題の解決まで,常時そのコンセプトを参照し,行動します.コンセプトに反することをしていたら,切り捨てないといけません.一方,キャッチコピーは,モノができてから,それを売り出すときに,どういう言葉や物語を添えればいいか考え,表現されたものを指します.コンセプトとして言語化したものそのものかもしれないし,一部を使うかもしれないし,まったく違うこともあり得ます.また,キャッチコピーを作るのを専門にする人(コピーライター)もいます.
  • もう一つ,コンセプトと紛らわしい言葉として,アイデアがあります.アイデアは,物作りを効率良くまた効果的に行うために採用する,既存の手法や考え方です.それに対してコンセプトは,一つ以上のアイデアをどのようにアレンジして,解決すべき課題(あるいは作りたいモノ)に適用するといいかを決定することです.この意味では,「コンセプト=概念」ではなく「コンセプト=構想」と考えるべきでしょう.
  • なので,時系列としては,次のようになります.
    • 課題をよく分析し,使用する状況(コンテキスト,コンテクスト)や制約条件を明確にします.
    • その課題の解決に使えそうな手法を探します.実績を教えてもらったり,自ら試用したりして,適用可能性を判断します.
    • 対象と手法をもとに,独自の考え方や物語性を組み合わせて,コンセプトとします.できればそれができた時点で,他の人*2に話をして,根本的な欠陥がないこと*3を確認したいところです.
    • そのコンセプトのもと,物作りをします.「見せられるモノ」ができたら,正しく機能し,思わぬ副産物がないかをチェックするために,評価を行います.
    • リリースできる状態になったからといって,ただちにしていいとは限りません.ベストとなる売り出し方を,十分に検討します.キャッチコピー(キャッチフレーズ)を決めるのは,この段階です.

参考にしたもの.

*1:ソフトウェアやシステム,サービスといった,必ずしも形にできないものを含みます.なお,本日のエントリでは意図的に,ある単語を使用していません.

*2:秘密を守ってくれることが最低条件です.あと,「コンセプトはこうなんだけど」では相手も身構えるでしょうから,「こういう方針でやってみたいんだけど」と言うほうがいいでしょうね.

*3:論理的な不整合がないか? まったく同じことをしている人やモノがないか? など.