標準講座 C (Programmer’s SELECTION)
- 作者: ステファン・G・コーチャン,中尾真二
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2010/04/15
- メディア: 大型本
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学科プログラミング授業の教科書としてふさわしいか,自習書(参考書)としてどうか,ざっと読んでみました.
大枠としてはいいのですが,しかし教科書・参考書として単純に学生に勧めるのには問題があり,せいぜい,教員がCプログラミングの経験値を上げるのによさそうな内容でした.
- C99に基づいています.//によるコメント,可変長配列,_Bool型,複合リテラルが入っています.
- 関数名の直後に,常に空白文字があります.
- 配列形式で宣言している関数の仮引数は,ポインタであることに,触れていません.
- 索引にNULLがありません.本文ではp.342で,fopenに失敗したときの戻り値として言及があります*1.
- 「null文」という表記があります*2.しかも「null」が,forやwhileなどと同じタイプライタ体となっています.
- 関数の中に,外部関数の宣言が入っています.
- 関数名,変数名で長いものは,camelCaseとなっています.
- 増分は常に「++変数」です.forの中でも「++i」などです.
- 表紙には『たしかな基礎力と幅広い応用力を培うために』とあるものの,どのあたりが応用力につながるのか,読み取れませんでした.