わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

心のケア

http://www.janjanblog.com/archives/33547*1より.

心理的応急処置

  • 顔を合わせて言葉を交わすことによりある程度の重症感がある人・苦痛を感じている人を同定。
    • 実際に不安定になっている住民に対して
      • 新たに生じた不安や焦りなどは、一時的な、誰にでもあることなので落ち着いて様子を見ること、ひどくなった場合には、ホットラインや相談所などを利用することを伝え、また今後も、精神的な援助が続けられることを確認。
    • 不眠、パニック、興奮、放心などが強い場合
      • できるだけ早期の医療につなげる。こうした場合には、災害だけが原因ではなく、何らかの精神疾患があったりする場合などがある。

(災害時の精神保健医療対応(PDF), p.27)

(解説)
1) 心的トラウマ(災害体験それ自体による衝撃):災害時の強い刺激に直面したときには、交感神経系が過覚醒状態となり、そのために不安、恐怖が高まり、目の前の光景の全体像がつかめず、もっとも怖いと思われる刺激に注意が集中し、かつ記憶が亢進して、その場の情景や恐怖感が強く脳裏に刻み込まれる。そのような記憶はフラッシュバックのように勝手に何度も思い出され、自分では制御することができず、思い出すたびに当時と同様の苦痛がある。このような状態を心的トラウマと呼ぶ(以下、トラウマと記載)。原因となる出来事は、自分自身が感じた地震の揺れ、痛み、火災の光や熱などに加えて、他人の被害の目撃も含まれる。特に近親者の**、家屋の倒壊、**********************の目撃などが、強い衝撃をもたらす。フラッシュバックにまで至らないとしても、こうした体験のために意欲が失われ、気分が抑うつ的になり、不安、不眠、食欲の低下、不注意による事故などが生じやすくなる。
2) 悲嘆、喪失、怒り、罪責:災害直後は、あまりに強い衝撃や混乱の中で現実的な判断が麻痺しているが、次第に**や家財の喪失、将来への不安などが現実的な問題として考えられるようになる。当初の茫然自失や気持ちの高ぶりが収まった後、深刻な喪失感、悲哀感を感じることがある。本来は被害者であるにもかかわらず、何か自分に落ち度があるように感じる。特に犠牲者が出たときには、自分だけが生き残ったことへの負い目の気持ち(サバイバーズ・ギルト:生存者の罪責)や、自分が適切に対応できなかったことなどで自分を責める。と同時に、自分がそのような運命に陥ったことへの憤りが、援助者や周囲の者への怒りとなることもある。
(災害時地域精神保健医療活動ガイドライン(PDF), pp.4-5.「*」は引用者の判断で伏せた)

*1:『災害時地域精神保健医療活動ガイドライン』の右,「2001.1.17」は「2003.1.17」の誤りと思われます.