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協賛か,協力か,後援か

ある学会行事の準備にあたり,「協賛」「協力」「後援」の区別がよく分かっていなかったので,Webで調査しました.


まずはgoo辞書

  • 協賛:事業・催し物などの趣旨に賛成し、協力すること。
  • 協力:力を合わせて事にあたること。
  • 後援:仕事や計画などの後ろだてとなって、資金を提供したり便宜を図ったりして援助すること。

と,引いてみたものの,違いがさっぱり分かりません.


少し調べていくと,掲示板(MSN相談箱)で質問をしている人がいました.

演劇やイベント企画関連の方々に質問です。
恥ずかしながら、
後援と協力の違いがよくわかりません。
更に言うと、名義後援というものもどう違うのでしょうか?
どなたか説明をお願いします。

MSN Japan - ニュース, 天気, メール (Outlook, Hotmail), Bing検索, Skype

質問は2005年8月で,回答は2件.その2番目の回答は3年後の2008年9月ですが,ベストアンサーになっています.最初の文は:

一般的には、協賛は主に資金援助・物的援助(製品提供含む)、後援は組織的援助(例:人的支援、施設的支援など)、協力は資金等物的な支援以外の援助(組織内・施設内への掲出による告知など)に分けられると思います。

そして日本セーリング連盟による「主催」「共同主催」「後援」「協力」「協賛」「公認」の各定義がPDFになっていて,読むことができました(掲示板の回答にも,転載されています).セーリング連盟という枠を取り除くと,次のように考えればよさそうです.

  • 後援:行事について後ろ盾を行う場合や,人的物的援助を行う場合,また公共団体及び報道機関などが有形無形な援助を行う場合などに使われる.
  • 協力:開催地の公共公益団体等が,主催者に対して,行事の円滑な運営等に協力を約した場合に使われる.
  • 協賛:金銭や物品の提供や人的・物的サービス等を提供するスポンサーのことであり契約により,主催団体が単独もしくは複数の企業や団体,個人と契約した場合に使われる.

違いが明確になってきました.


とはいえこれらのうち,「後援」の意味が広いように感じました.「公共団体」に注目して,もう少し見ていくと,後援という言葉の多義性に配慮した記述がありました.

伊達市が後援する場合]
後援には2つの種類があります。

  • 実質後援・・・補助金の交付や人的・物的・経済的援助を行います。
  • 名義後援・・・実質的な援助はありません。伊達市の名義のみ使用できます。

※原則として名義後援に限ります。実質後援は、市長が公益上特に必要と認める場合のみとなります。

http://www.city.date.fukushima.jp/shisei-info/meigikouen/

「後ろ盾」が,名義後援の中核を担うようです.後ろ盾をすべきでないと判断したら,手を引くことも意図されているわけで,市の名前とあいまって,戦国武将をイメージしてしまいました.
ところで,2つの2字熟語をひっくり返した「後援名義」については,文科省もWebで,注意書きと申請方法について公開しています.

たかが後援(名義),されど後援(名義)といったところで.


「ある学会行事」について,発表者募集のアナウンスを開始しました.思うところあって,当ブログからはリンクやアナウンスの転載はしませんが,発表者も聴講者も,参加して良かったと思ってもらえるよう,引き続き準備に当たるとします.

(リリース:2013-10-03 未明)