「ほな朝ごはん,もらうで」
「どうぞ」
「ん? テレビを観てるンは,うえの子と,すえの子か」
「せやね」
「さきの子と,あとの子は,まだお休み中かいな」
「まあなあ.とくにあとの子は夜更かししすぎやねん」
「そっか…あのな」
「どしたん」
「前の休日にな,近所の公園へ歩いて行ったやんか」
「うん」
「ママは家のことをするっつーんで,パパが連れてった日ぃな」
「せやったね」
「んで,そんときの,さきの子・あとの子なんやが…」
「…」
「車が来たぞ,っつったら,道の端にな,サッと移動して止まるんやで」
「すごいやん!」
「あれは本能なんか? それとも,保育所でそないに,教えられてんのかな?」
「教えられてんのやと思うけど」
「それまできゃあきゃあやってても,あのときは機敏な動きで,びっくりしたぞ」
「まあ,ケガして痛いのは自分やからね」
「ふむ,そういう見方もあるか」
「そういえば…まだこの子らが,家の中ではベビーベッドにいてたころにね」
「ああそんなときもあったな」
「お外で,庭師さんが,松の枝を切ってたんやな」
「ほお」
「それでその音を聞いて,しゃっと,ベビーベッドの上でうずくまったんやで!」
「そらどういうことや」
「あの子らなりの危機管理とちゃうかな」
「えらい本能的やな」
「せやね」
といったところで2階から泣き声→あの声は,あとの子→階段まで上がって→だっこして降ろす→はいみなさんおはようさん→さきの子はどないなっとんや→2階の寝間に行くと→一人爆睡