わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

ボンバー

某年月日

  「おはようさん」
「いま,なんじ?」
  「ん〜,4時半やな.目ぇ,覚めてもたんか」
「それもあるねんけど,旅行のお宿,とっとこかな思て」
  「ごくろうさん」
「晩さあ,みんな寝かさなあかんやんか,せやからパソコン,使われへんねん」
  「せやな.んで,お宿のメドは,たってんかいな?」
「いくつか,(場所の)候補はあんねんけどね」
  「ふーん.ま,今は寝静まってんねんから,調べ物するんにええやないかな…」
「…」
  「と思ったら,泣き声,せえへんか」
「あれはすえの子やね.ミルクやって来るゎ」
  「ごくろうさん」
10分ほどしてから
  「ママ戻ってきたか,ごくろうさん」
「ふわぁ…もう7か月やいうのに,ミルクほしいて,1時間おきやね」
  「ありゃ.しかしお前も,子らもつらいの」
「まあしゃあないわ,今のうちは」
  「こっちもこっちで,しょっちゅう,あとの子だけ起きよるんよな.あれは何なんや?」
「さびしいねん」
  「そんなもんか.そこは,双子で助け合いともいかんのか」
「そうやってってほしいんやけどね」
  「何とか寝かすんやが,あらもう,爆弾,抱えてるようなもんやな」
「ばくだん??」
  「すえの子ボンバーとか,うえの子ボンバーとか」
「変なの」
  「あとの子ボンバーもあるけど,さきの子ボンバーは見かけない,ような」
「さきの子はどっちかっていうと日中やね(トラブル起こしやすいのは)」
  「そっか.あれ? ドアが開いたぞ.どたどた足音が…」
「うえの子やね」
 「(ドアをゆっくり開ける)」
  「うわぁ,泣き顔やがな」
「ああここまで来たのん.はいはい,寝よね…」
 「ママ〜〜!」
  「絵に描いたように,うえの子ボンバー炸裂しおったよ…」

ちょっと解説

2階には,

  • PCのある部屋と,
  • ママ・うえの子(長女)・すえの子(四女)の寝室と,
  • パパ・さきの子(次女)・あとの子(三女)の寝室があります.

某年月日

  「さて学生にメールを送って,と…」
  「4時半,か.そろそろ誰か起きるかな.まあ誰やに応じて対処するしかないんやが」
  「あっちのドアが開いたぞ.んで足音がない.ってことは,あとの子や.階段から落ちたら大変,行かな!」
あとの子をだっこして,寝間へ.なだめたりすかしたり,添い寝したり子守歌を歌ったり,うつ伏せにしたり仰向けにしたり,ベッドに投げつけたり放置したり,可能なあらゆることをしても,あとの子は泣くばかり.眠ってくれそうにありません.
  「おっと,あっちの寝間のドアが開いた?」
「パパ,大丈夫?」
  「ママか,すまんの」
「お仕事あるんでしょ?」
  「あ,まあ,そやねん」
「あたしが寝かしつけるから」
  「すまんの.あ〜,えらいことになったぞ」
「…」
  「うえの子が来たんやが」
 「ママ〜〜!」
「お姉ちゃんね,賢ぉしよね」
  「さらにすえの子の泣き声まで」
「パパ,お仕事なんよね」
  「そうなんやが」
「せやったら,お子ちゃんみんな,ママんとこの寝間で寝かすゎ」
  「ええんか」
「そのほうが,何なりできるから」
  「さきの子も,運ぶんか?」
「うん,そのほうがええと思う.一人やったら,目ぇ覚めるから」
  「わぁった…てことで,さきの子にあとの子よ,パパが連れてっちゃろ」
  「うお,さきの子がむくむくと起き上がったぞ.しっかり聞いとったんかいな!!」