ある日の昼食は，どの子も大好き，お好み焼きでした．
テーブルの中央にホットプレートを置いて焼き，子らの食べる分をそれぞれ切って，皿に乗せて渡しました．
自分の右横，さきの子が，箸で悪戦苦闘しています．そして，「パパ，きって〜」．
ほいほいと，ステンレス製のコテを使い，皿の上でがしがしっとしたところ…
切った半分が皿からこぼれ落ちて，さきの子の膝に乗ってしまいました．
しかもひっくり返って，ソースが下になっています．
あわてて取り上げて，服を着替えさせました．
その日の夕食のおかずは，みんな大好き，ウィンナーでした．
テーブルの中央の大皿に乗せたあと，子らの食べる数だけそれぞれ，皿に乗せて渡しました．
大人も揃って，ではいただきますと言い，子らの皿を見ると，ウィンナーは空っぽになっています．
そしてめいめい「おかわりほしい」「ほしい」「ほしい」と騒ぎ出す始末．
自分の右横（さきの子）の右横，あとの子は，イスの上に立ち上がって，テーブルの上に左手を置き，箸を持った右手を伸ばして，大皿のウィンナーを取ろうとしました．
「ダメ，ダメ」と止める自分と，「ほしいの，ほしいの」と言うあとの子．
押し合いをしていると，あとの子の重心が後ろに行ってしまいまして…
さきの子とあとの子，2人のイスの背もたれの間から，あとの子が落っこちてしまいました．
尻もちをつき，わんわん泣き出します．
「ごめんよ，ごめんよ」と言いながら，ウィンナーを1個，あとの子の口に入れてやりました．
