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3年配属で,お祈りメールと励ましメールを送る

9月下旬に,学科の3年次学生*1を対象とした研究室配属行事を行い,当研究室では4名の学生を受け入れることになりました.
小さいながらも研究室を運営し,学生と面談し受け入れるか否かを決める側として,また学科全体の配属担当の一員として,1つずつ,メールを送ったので,その経緯をかいつまんで書くことにします.
月曜の夕方に「励ましメール」,火曜の午前中に「お祈りメール」を出したのですが,話の都合から,お祈りメールを先に説明します.もう少し背景がありまして,第1希望で定員に達した研究室,そして配属の決まった学生は,月曜日で活動はおしまいとなりました.第1希望で埋まらなかった研究室は,第1希望で選に漏れた学生から第2希望を挙げてもらい,火曜の午前中に面談をしました.
定員4の当研究室に対し,第1希望は2名で,全員受け入れました.第2希望には残り2のところ,3名の希望がありました.第2希望で選抜が必要となったのは,たしか3年ぶりです.
喜んでばかりはいられません.定刻の5分前には,みな廊下で待ってくれていたので,1人ずつ,自分の部屋に入ってもらって対話し,その場で採否は言わず今後の予定を確認した上で,退室してもらいました.3人の面談が終わってから,修得単位数や自科目の成績も見比べ,最終的に1名,最終調整に回ってもらう学生を決めました.
行事としては,配属担当の教職員に「誰を受け入れます」とメールで伝えれば,おしまいです.所定の時刻に公開され,学生はWebへのアクセスを通じて,知ることができるようになっています.ですが,第2希望でも選に漏れると,最終調整は速やかに行う必要がありますので,こちらは面談時に,採否をメールでお知らせすると,予告していました.
それでメールを書くとき,とくに,ごめんなさいねを伝える学生に宛てて書くときに,就職活動で企業側が出すという「お祈りメール」がひらめきました.文例を探し,研究室配属に合うよう書き換えた上で,受け入れる2名の件名を「配属について」,お祈りメールを送る学生には「面談結果について」と別にし,宛先や本文に書いた氏名などを,何度もチェックしてから,順に送信のボタンを押しました.
さて,「励ましメール」は,月曜の夕方5時過ぎのことです.もう1点,注意すべきことがあって,6時が,第2希望を申告する期限となっていました.
配属担当は学科長,学科事務,主担当の教員(Webシステムの管理者),そして私で構成されます.そのメーリングリストに宛てて,学生より,「希望を出さなかったら,どこかに自動的に配属されるのですか」という,短いメールが届きました.
授業準備の手を止め,この学生の状況をWebシステムで見てみると,第1希望で落ち,第2希望は未申告となっていました.
これは自殺の予告みたいなものか…というと大げさでしょうが,精神的に不安な状態なのは,容易に想像できます.
学科長の教授は月曜はご用務,事務員さんは5時帰宅,主担当の先生はたしか学会に出てらっしゃるので…窓口役を,自分がしないといけませんね.
返信するのボタンを押し,まずは例年の,配属の流れを書いていきました.次に学科の方針として,3年ゼミ指導に関連づけられた科目が修得できないと,卒研着手条件を満たさず,留年が確定するので,基本的にそれは避けたいことも記しました.
こういうとき,企業なんかの顧客対応だと,社内事情よりも先に,お客の思うようにいかなかったことに理解を示す記述があるべきだなあ,とも思いました.しかし今回の件に当てはめると…第1希望で選に漏れたことを,第2希望で受け入れる予定の研究室の者が言うのも変だよなあと考えまして,理解や同情の記述は,結局書かないことにしました.
名乗りの直後のメッセージを,まず次のように書き,

これまでのやり方から言うと,「どこかに自動的に配属」はありません.
基本的に学生の意思を尊重します.

読み直して,何か突き放した書き方だなあと思い,

これまでのやり方から言うと,「どこかに自動的に配属」はありません.
基本的にあなたの意思を尊重します.

に書き換えてから,前後を整え,発信したのは,5時50分のことでした.
6時にWebシステムにアクセスすると,この学生も,当研究室と異なるところに希望を出していました.対象となる学生がすべて,希望を挙げているのを確認した上で,管理者モードになって第2希望受付終了の処理を行い,教員モードに戻って,表示が更新されているのを見届けました.

(最終更新:2015-10-04 深夜)

*1:3年生でも単位数不足だと,研究室に配属できず,より上の学年でも,研究室未配属で単位数を揃えれば,配属ができます.「3年生」ではなく「3年次」と書くのは,こういった事情からです.