「パパ,あのさぁ…」
「どした,あとの子よ」
「何かおも白い話,してくれる?」
「う〜ん,突然振られても,面白い話はないなあ」
「じゃあ,あたしがおも白い話,するね」
「そうきたか.まあ聞こか」
「えっと,ちょっとまってね…」
「全身真っ白の犬とか,言うんやないやろな」
「え〜っ,パパなんでわかるの!?」
「いやそんなん面白い話の定番やないか」
「パパ何それ」
「ん? あるところに,全身が真っ白の犬がいました,から始まるんやけど」
「それで?」
「体のどこもかしこも白いからな…」
「…」
「それで,おも,白い,ってこと!」
「尾っぽな.尾も白い,や」
「へえ,そんなんあるんや!」
「ま,パパも今のすえの子のころに聞いたんやけどな」
「そうなの!?」
「それでパパも,面白い話を思い出したぞ」
「何ぃ?」
「言って言って!!」
「ほいほい…ある人が,新しく買った服を,着てみました」
「そこで友達に,服が似合ってるかどうかを尋ねたところ…」
「その友達は,猫と犬を,連れて来ました」
「なにそれ?」
「猫と犬っていう順番も,大事やぞ」
「わからん」
「猫は,にゃあと鳴きました。犬は,わんと鳴きました」
「え?」
「!?」
「猫は,にゃあ.犬は,わん.にゃあ,わん,にゃあ,わん…」
「に合わんってこと?」
「そのとおり.『にゃあわん』やから『似合わん』ということでした」