わさっきhb

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12時17分?

いきなりですが問題です.

下の図の時計盤は,何時何分を指しているでしょうか.

短針は12時と1時の間で,長針は「17分」と読めますので,「12時17分!」と言いたくなりますが,それは間違いです.というのも,もし12時17分なら,短針がもう少し進んで,以下のようになるべきだからです.1分で短針は0.5度進みますので,2つの画像の短針には,2.5度の角度の違いがあります.

もとの問題に戻って,考え直します.短針の指すところから,「?時12分」と言えます.そこで長針が「12分」を指すよう,全体を回転してみます.

ということで正解は,「11時12分」でした.
今回の元ネタは,以下の本のp.86です.執筆者は,筑波大学附属小学校 盛山隆雄さんです.

数学的な見方・考え方を働かせる算数授業

数学的な見方・考え方を働かせる算数授業

類題を,1時50分?にて紹介しています.その際に作成した図(SVGファイル)を編集して,今回の画像としました.
さらにですが問題です.

時計盤を見て,次の式で表されるような文章題を作りましょう.

  • 12×5=60
  • 5×12=60

かけ算の式は「一つ分の数×いくつ分=ぜんぶの数」に基づくこととし,一つ分の数と全部の数が,同じ種類の量になるようにします*1
といったところで解答です.

  • 「12×5=60」になる文章題は,「時計の短い針が,短い目盛り1つ分を移動したら,12分です.長い目盛り1つ分を移動したら,何分ですか.」です.
  • 「5×12=60」になる文章題は,「時計の長い針が,長い目盛り1つ分を移動したら,5分です.1周したら,何分ですか.」です.

文章題ではありませんが,「12×5=60」のほうは,『数学的な見方・考え方を働かせる算数授業』p.88にも出現します.