いきなりですが問題です.
短針は12時と1時の間で,長針は「17分」と読めますので,「12時17分!」と言いたくなりますが,それは間違いです.というのも,もし12時17分なら,短針がもう少し進んで,以下のようになるべきだからです.1分で短針は0.5度進みますので,2つの画像の短針には,2.5度の角度の違いがあります.
もとの問題に戻って,考え直します.短針の指すところから,「?時12分」と言えます.そこで長針が「12分」を指すよう,全体を回転してみます.
ということで正解は,「11時12分」でした.
今回の元ネタは,以下の本のp.86です.執筆者は,筑波大学附属小学校 盛山隆雄さんです.
- 作者: 盛山隆雄,加固希支男,山本大貴,松瀬仁
- 出版社/メーカー: 明治図書出版
- 発売日: 2018/11/30
- メディア: 単行本
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さらにですが問題です.
時計盤を見て,次の式で表されるような文章題を作りましょう.
- 12×5=60
- 5×12=60
かけ算の式は「一つ分の数×いくつ分=ぜんぶの数」に基づくこととし,一つ分の数と全部の数が,同じ種類の量になるようにします*1.
といったところで解答です.
- 「12×5=60」になる文章題は,「時計の短い針が,短い目盛り1つ分を移動したら,12分です.長い目盛り1つ分を移動したら,何分ですか.」です.
- 「5×12=60」になる文章題は,「時計の長い針が,長い目盛り1つ分を移動したら,5分です.1周したら,何分ですか.」です.
文章題ではありませんが,「12×5=60」のほうは,『数学的な見方・考え方を働かせる算数授業』p.88にも出現します.