わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

査読結果への回答の書き方

「こちらからお伝えするコメントは以上です.発表会まで10日近くありますので,指導教員のアドバイスを受けながら,論文を修正してください.
 何か質問がありますか…
 え? 主任の先生が出したガイドラインには,後ろに査読結果の回答を付けるとありますが,どう書けばいいか分からない,ですか?
 ああ,昨年度は他のクラスタで,今年度移ってきたので,先生も学生さんもその辺,ノウハウがないんですね.修士論文の提出後に,他の先生に読んでもらって査読を受け,コメントをもとに修正するという制度をとっているところは,珍しいですし.
 私が見てきた,回答の書き方は,主に2種類あります.一つは,表にします.左にコメントの修正事項,右にどのように修正したかを書きます.事項ごとに横線を引いて分けます.表は複数ページにわたってかまいません.
 もう一つの方法は,文章として書いていきます.コメント(修正事項),回答,修正箇所の順に,事項の数だけ繰り返します.修正箇所というのは,何ページのどこをどうしたという形になります.こっちの形式を,自分のところの研究室の学生はよく使っています.
 修正事項は一つ一つ漏れなく記載してください.論文を修正しなかった場合にも,理由を書く必要があります.私自身が初めて,この制度のもとで修士論文発表会に立ち会った際,回答に抜けがあると,お叱り気味に質疑でおっしゃった先生もいました.
 この査読制度は,修士論文の質を向上させるために実施しています.査読付き学術論文の採録までのプロセスに似たところがあります.学会だったら修正項目の一つでもクリアできていないと,再査読で判断されたら,不採録となってしまいますが,我々のクラスタでの修論査読制度は,提出から合否までの日数が短いこともあって,学会ほど厳しくはありません.
 最終的には,修士論文を提出するあなた自身が,研究の内容に,どこまで誠実に関われるかというのが問われます.発表会では,あなたの発表に対し,査読させてもらった私も質問すると思いますし,他の先生も質問されますので,発表準備にも,時間をかけてください」


 今のクラスタ(大学院の中での所属)の初年度に書いたのは: