「ただいま…」
「パパ,おかえりぃ.あのねえパパ」
「すえの子よ,元気やな.もう晩ごはん,食べたんか?」
「それがねぇ,パパがただいまっていう,5びょうまえに,みんないただきますしてん」
「え…もう8時なんやが,今からみんな,晩ごはんかいな」
「そうやねん.ママとばあば,夕がた,かいものにいっててん」
「そっか」
「けどね,パパも,いまかえってきたんやったら,アツアツの,たべられるんやで!」
「なるほど,そう考えればええんか.ほな席について,いただくかな」
おかずの皿を見ると,メインはアジフライ.ほかにサヤインゲンと,スライスしたジャガイモの天ぷらが,乗っていました.
そこでジャガイモを箸で取り,口へ…
「あつッ!!」
口から離れ,皿に戻しました.
「パパ,だいじょうぶ?」
「このジャガイモの天ぷら,アツいぞ」
「だって,つくりたてやもん」
「なんや,お前が揚げたみたいな言い方やな」
「えへへ…」
「揚げたての熱さも,たしかにあったけど,ちゃうねんこれ,ジャガイモのスライスのな,厚さのほうや,びっくりしたんは.7ミリか8ミリくらいあるやろ,これ!!」