「ほな,朝ごはん,いただきます…あ,すまんがすえの子よ」
「なに?」
「海苔の瓶,取ってくれるか」
「はいどうぞ」
「ありがとさん.1袋だけ取り出して…5枚入りのうち1枚を…ほら,すえの子よ.さきの子・あとの子と,三等分して食べや」
「うーん,三とうぶんしやなあかんのんかー」
「そういえば,さきの子,どこ行ったんや? あとの子よ,知ってるか」
「まだ着がえてんのとちゃうかな~」
「なるほど.来そうにないんやったら…(小声で)二等分して食べたらどうや」
「(小声で)うん,そうする」
「口の中に収めたな」
「うん!」
「(小声で)セーフ,セーフ」
「パパも海苔は早めに食べて,袋はとっととゴミ箱に入れるか」
「はい,ごちそうさま.ちょっと時間があるな.用を足してから,出勤するか」
「パパ,よーをたすって,なに?」
「気にせんでええよ」
「いってきま~す,って,言いたかったんやけど,さきの子が号泣しとるがな」