わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

海苔1枚と半切れ2つ

某年月日,朝食にて.
    「えっと…あ,さきの子よ,ええとこにおった」
 「なに,パパ?」
    「海苔,取ってくれるか.そっちの棚にあるはずやねんけど」

 「わかった…あれ,ないよ?」
    「んん? ないってか」
 「これはあるけど…あけていい?」
    「いや,未開封のは,そのままにしてくれるか」
「あ〜海苔はこっちに置いててん」
    「ありゃ,ママ,そういうことやったんか.さきの子よ,持って来てくれるか」
 「うんいいよ…はい,パパ」
    「ありがとう.ほな,1枚な」
 「やったぁ」
    「あとの子と,すえの子も,来たか.(1枚を二等分して)ほい,半切れずつ」
    「食わんのかいな」
 「パパあかんやん」
    「何があかんねん」
  「1まい,ほしい」
    「1枚ほしいんかいな…ほな,あとの子よ,渡した半切れもらうぞ」
 「パパ,あげへんって言うの!? あげてや!!」
    「いやまあそのつもりなんやが…ほら,1枚のほう」
  「ありがと」
    「すえの子は…1枚,ほしいか」
   「(無言でパパを見る)」
 「ほしいか,じゃなくて,あげるの!」
    「(さきの子は手厳しいなあ…)取り替えるの面倒やから,この半切れ,渡すで.それでちょうど1枚分な」


本日の記事のタイトルには苦心しました.当初は「1枚と半切れ2つ」で,そこに「海苔」を加えて「海苔,1枚と半切れ2つ」としてみましたが,やりとりを思い出しながら文字にしていくと,1枚を受け取ったさきの子を見た,あとの子とすえの子は,あからさまにキレることはないけれど,心の中で怒りあるいはいら立ちを覚えたはずです.少し検索すると,実用日本語表現辞典には「半ギレ」が載っているほか,「半切れ状態」の顔文字なんてのも見かけまして,最終的に「海苔1枚と半切れ2つ」とすることで,「海苔1枚(をもらった子)と,半ギレ2人」にも解釈できるようにしました.