某年月日,朝食にて.
「えっと…あ,さきの子よ,ええとこにおった」
「なに,パパ?」
「海苔,取ってくれるか.そっちの棚にあるはずやねんけど」
- 出版社/メーカー: 北畑海苔店
- メディア: その他
- この商品を含むブログ (8件) を見る
「んん? ないってか」
「これはあるけど…あけていい?」
「いや,未開封のは,そのままにしてくれるか」
「あ〜海苔はこっちに置いててん」
「ありゃ,ママ,そういうことやったんか.さきの子よ,持って来てくれるか」
「うんいいよ…はい,パパ」
「ありがとう.ほな,1枚な」
「やったぁ」
「あとの子と,すえの子も,来たか.(1枚を二等分して)ほい,半切れずつ」
「食わんのかいな」
「パパあかんやん」
「何があかんねん」
「1まい,ほしい」
「1枚ほしいんかいな…ほな,あとの子よ,渡した半切れもらうぞ」
「パパ,あげへんって言うの!? あげてや!!」
「いやまあそのつもりなんやが…ほら,1枚のほう」
「ありがと」
「すえの子は…1枚,ほしいか」
「(無言でパパを見る)」
「ほしいか,じゃなくて,あげるの!」
「(さきの子は手厳しいなあ…)取り替えるの面倒やから,この半切れ,渡すで.それでちょうど1枚分な」
本日の記事のタイトルには苦心しました.当初は「1枚と半切れ2つ」で,そこに「海苔」を加えて「海苔,1枚と半切れ2つ」としてみましたが,やりとりを思い出しながら文字にしていくと,1枚を受け取ったさきの子を見た,あとの子とすえの子は,あからさまにキレることはないけれど,心の中で怒りあるいはいら立ちを覚えたはずです.少し検索すると,実用日本語表現辞典には「半ギレ」が載っているほか,「半切れ状態」の顔文字なんてのも見かけまして,最終的に「海苔1枚と半切れ2つ」とすることで,「海苔1枚(をもらった子)と,半ギレ2人」にも解釈できるようにしました.