「あ,パパ,やっほー」
「(ボケてみるか)ほーやー」
「えー,パパ,今の何それ~!?」
「すえの子が『やっほー』って言うたから,パパは『ほーやー』って返したんやが」
「何それ何それ?」
「意味わからんよなあ.これ,あっちのおばあちゃんがな,パパがお前くらいのときに,山に行ったらやっててん」
「山?」
「『こだま』って,知ってるか?」
「知ってる~.習ったで」
「あとの子が食いついたか.まあ続けるけど,『こだま』っちゅうのは,山で『やっほー』って言うたら…」
「『やっほー』って返ってくるんよね?」
「そう,それが普通や.返ってくる声は小さくなるし,言うてすぐやのぉて,返ってくるまで,ちょっと時間がかかるねんな」
「ふーん.で,あっちのおばあちゃんは?」
「そこやねんけどな.あっちのおばあちゃんにかかったらな,『やっほー』言うて返ってくるのが,『ほーやー』やねん」
「ほんまにそうなん?」
「ちゃうがな冗談やねん.『こだまは返ってくる』っちゅうとこから,『やっほー』を反対にして『ほーやー』にしてんねん」
「ふーん」
「それって反対なん?」
「そう,実は反対になってないねんな.ま,子どもを笑わすための,ネタみたいなもんや」
「続きがあってな.『こんにちはー』って言うたら,あっちのおばあちゃんのこだまやったら,何が返ってくると思う?」
「『こんにちは』を,はんたいから言うのん?」
「まあそうやねんけど,今でも覚えてるぞ…『こんにちはー』で返ってくるのが『ぱちにんこー』やねん」
「何それ(笑)」
「ぜったい,へん(笑)」
「反対にすると何になるか」というのは,ローマ字の表記を反対にすれば得られると,どこかで読んだことがあります.「やっほー」はyahhôですが,促音(っ)や長音(ー)は取扱注意なので取り除いて,「やほ(yaho)」の綴りを逆にすると,ohayとなり,無理して発音すると「おはぃ」でしょうか.「こんにちは(konnitiwa)」も同様にするとawitinnokで「あうぃちんのく」です.