先週の某ゼミのことです.
学生による研究の発表の最後です(今週からは,グループワークです).
教員持ち回りによる司会進行は2巡目に入りました.昨年度の途中から入ってきた先生が,この日の発表件数や,1件当たりの発表・質疑の時間を,アナウンスしていきまして…
なんと,教卓のそばにいる,最初の発表を行う学生から意見が出ました.
教員が用意したタイマーは,10分・15分・20分で鳴ることを,アナウンスしたのですが,最初の10分は「早い」のではないかと,言うのです.
さっそく,タイマーの設定時刻が修正され,12分・15分・20分になりました.
教室の後方で見聞きしていまして,教員任せとはいかないものなのだなあと思いました.
というのも某ゼミで定めてある(学期の始めに文書を公表し,またアナウンスしている),時間の要件は,1件当たり発表15分,質疑5分であることだけです.15分より前に鳴らすいわゆる1鈴については,あえて規定しておらず,教員によって違いがあっていいと,考えています.実際,上で「2巡目」と書きましたが,この先生の1巡目では,10分・15分・20分で鳴らしていたのです.
過去の年度では,教員によって12分のことも,13分のことも,あったように思います.
その一方で,学生から申し出を受け,時間をその場で設定し直すことも,教員の裁量となります.
来年度の文書には,1鈴の時間まで規定されるかもしれません.まあそうなったらそうなったで,教員も学生も従うのみです.
1鈴・2鈴・3鈴について書いたのは,セッション進行の手引き:
発表時間・質疑時間と鈴(ベル)の例
1件の時間 発表時間 質疑時間 1鈴 2鈴 3鈴 15分 10分 5分 7分 10分 15分 17分 12分 5分 10分 12分 17分 20分 15分 5分 10分 15分 20分 30分 25分 5分 20分 25分 30分 30分 20分 10分 15分 20分 30分 いくつか補足です.関係式として,「1件の時間=発表時間+質疑時間」「1鈴<2鈴=発表時間<3鈴=1件の時間」が成立します.
1鈴,2鈴,3鈴は発表開始からの経過時間です.それらは足せませんが,引くことは可能です.1鈴15分,2鈴20分の場合,15分+20分=35分としないのに対し,1鈴が鳴れば,20分-15分により残り5分と認識できます.
質疑を重視するなら,発表時間=質疑時間を基本として設定します.上の表にない時間設定をしたい場合,1鈴は,発表時間の3分の2から5分の4までのあたりで,切りの良いところにしましょう.
「1件の時間」のことを「発表時間」としてアナウンスなどする場合は,「発表時間」のほうを「トーク時間」「プレゼンの時間」「おはなしいただく時間」などと読み替える必要があります.「20分発表+10分質疑=30分でお願いします」という書き方もあります.