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学生の発表時間は何分にするのがよいのか

「トップバッターで発表した学生はM1で,成果は基本的に,卒業論文の内容でした.ちなみにセカンドオーサーも同じ学年でして,就職したのですが,2人の卒論を合体させた,とはなかなかいかず,発表学生の内容が主体となっています.
 卒業論文の際の時間は,発表が10分と,質疑が5分でした.
 大学院に進学して,学内のゼミでは,ただし今回の学生はまだですが,1人あたり,発表20分,質疑10分ですので,本日の学生セッションと同じ時間です.10分台前半で発表を終える学生も,中にはいます.
 ただしこれは,全体で何人が発表するのかにも依存するところです.昨年度は,人数が多かったため,発表12分,質疑8分で,1コマ(90分)に4件の発表をスケジューリングしました.
 結局のところ,主催する側が,発表何分,質疑何分と決めておけば,それに従って発表や想定質問などの準備をしていくことになるかと思います」
昨日の学会(情報知識学会 第25回(2017年度)年次大会)2日目の午前中は,学生セッションでした.発表時間は一般セッションと同じでした.ある学生の発表は,10分台前半で終わったのですが,質疑が充実して(ある質問者は「ブレストみたいになってきましたが」と言ってからコメントをしていました),盛り上がりました.
上記のカギカッコ内は,あるところで私が発言したものです.
学生の発表時間は何分にするのがよいのかについての,望ましい解を自分自身,持ち合わせていません.一般(学生・若手でない研究者)だから長め,学生・若手は短めというのが,発表者や参観者にとって意義があるのかどうかも,実のところ不明です.
発表の数に依存する,という結論にしてしまいましたが,今回の学会は規模が大きくありませんし,来年度以降,発表件数が多くなって,パラレルセッションで開催するとなったときにも,1件あたりの発表時間をどうするかは,考えないといけません.審査し賞を与えるという学生セッションを,パラレルに実施してよいのかといった問題も,発生します.


むかし書いた時間配分は:

発表時間・質疑時間と鈴(ベル)の例

1件の時間 発表時間 質疑時間 1鈴 2鈴 3鈴
15分 10分 5分 7分 10分 15分
17分 12分 5分 10分 12分 17分
20分 15分 5分 10分 15分 20分
30分 25分 5分 20分 25分 30分
30分 20分 10分 15分 20分 30分

いくつか補足です.関係式として,「1件の時間=発表時間+質疑時間」「1鈴<2鈴=発表時間<3鈴=1件の時間」が成立します.
1鈴,2鈴,3鈴は発表開始からの経過時間です.それらは足せませんが,引くことは可能です.1鈴15分,2鈴20分の場合,15分+20分=35分としないのに対し,1鈴が鳴れば,20分−15分により残り5分と認識できます.
質疑を重視するなら,発表時間=質疑時間を基本として設定します.上の表にない時間設定をしたい場合,1鈴は,発表時間の3分の2から5分の4までのあたりで,切りの良いところにしましょう.
「1件の時間」のことを「発表時間」としてアナウンスなどする場合は,「発表時間」のほうを「トーク時間」「プレゼンの時間」「おはなしいただく時間」などと読み替える必要があります.「20分発表+10分質疑=30分でお願いします」という書き方もあります.

セッション進行の手引き