わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

返事は!

夕食で,うえの子,さきの子,あとの子が定位置のイスに座っています.
    「あれ,この子ら晩ご飯,まだなんか?」
「いま食べさしたとこ」
    「そっか」
「ちょっとあっちの部屋へ行ってるんで,見といてくれる?」
    「よっしゃわかった」
  「う〜」
    「んでタイミングよお,パパなんかせいってか」
    「ほなこれやっとこか…我が家の,さきの子ちゃん!」
  「…」
    「無視かよ.お前なんやが.もっかいいくぞ,我が家の,さきの子ちゃん!」
  「(手を挙げて小声で)はい」
    「ん.よくできました.ほな次は,我が家の,あとの子ちゃん!」
   「(手を挙げて)はーい」
  「(手を挙げて)はーい」
    「あとの子ちゃん,よくできました.んでやな,さきの子よ,お前は手ぇ挙げたらあかんねんで」
    「次は…我が家の,うえの子ちゃん!」
 「(手を挙げて元気に)はい!」
  「(手を挙げて)はーい」
    「元気やね…んでまた,さきの子はつられとんかいな」
    「あとこれやっとこか,我が家の,ママちゃん! …よっしゃ,ここは誰も」
  「(時間をおいてから,手を挙げる)」
    「やっぱり反応してもたか」
 「あたしにやらせて」
    「うえの子か,ほなやってみ」
 「わがやの,さきのこちゃん!」
  「(手を挙げて)はーい」
 「わがやの,あとのこちゃん!」
   「(手を挙げて)はーい」
  「(手を挙げて)はーい」
    「期待どおりの展開やな」
 「わがやの,ママちゃん!」

 「わがやの,パパさん!」
    「待て待て,ちゃんと下の名前で言うてくれへんかなあ」
名前を呼ぶとほかでも書いていますが,「うえの子(ちゃん)」「さきの子(ちゃん)」「あとの子(ちゃん)」は実際には,下の名前を呼んでいます.「ママちゃん」も同様です.「パパさん」だけは下の名前ではなく,実際にこのまま言った,というというお話でした.


おまけ:
保育所の連絡ノートにね」
    「あむ?」
「『あとの子ちゃんが,“ちっち”って言ってました.おとうさんのことを父と呼ばせてるんかなあ』って書いてあったんよ」
    「いやいやそんな」

新発見がなくても

「かけ算」のつまずきの法則

「向山型算数」で購入した2冊目です.今年6月に取り上げた本と,タイトルは似ていますが,著者は違います*1
どの項目も,2ページ見開きで,「① つまずきの法則」「② つまずきをクリアするスモールステップ指導法」で構成されています.つまずきの法則のところでは,各教科書の該当ページを挙げています.なので,どの教科書にも見られる課題,そして対応できる指導法を,提示・提案しているわけです.
かけ算はpp.50-51です.

① つまずきの法則
「かけ算」という言葉を学習した後,絵を見て,かけ算の式をつくるという学習場面である。
(東京書籍2下p.7/啓林館2下p.20/学校図書2下p.10/教育出版2下p.6/大日本図書2下p.20/日本文教出版2下p.8)

上記のような絵をかけ算の式にするところで,つまずく子がいる。
2×5と式を書けなければならないのだが,5×2などとしてしまうのだ。
これは,「1つ分」「いくつ分」などの言葉が定着していないことが原因である。

かけ算の式であらわそうとする,わりと初期の「指導上の注意点」のようです.1980年代はじめの本にも,同種の指摘があります.

1単位の持つ数量「2」が「5つぶん」あることを「2の5倍」としてとらえ,さらに,2×5の式に表せるようにする.このとき,5×2と表す子どもが意外に多い.1単位のもつ数量や,何倍のとらえ方が,見方によっては反対になることもあるから,そのうちの1部は正しい考え方をしているのではあるが,一般にはとらえ方があいまいで,2と5の数字のみにとらわれた結果であるとみられる.
(『算数子どもの考え方・教師の導き方 2年』pp.98-99)

数字まで一緒でした.とはいえこれは偶然の一致ではなく,九九は2の段や5の段から指導していくことが多く,それに先だって(またはそれに関連づけながら),場面に現れる「2」と「5」の意味の違いや,「2×5」「5×2」であらわされるもの(式の意味)の違いを,確認しようという意図なのでしょう.
初期どころか,未習事項の調査(レディネステストの一部)でも,かけられる数・かける数を逆にした式を誤答としている事例があるのを,思い出しました.

問題 正答数 誤答の傾向
⑦ 2の4つぶんの式を書きましょう。 18 無答がほとんど。4×2(2名)
第2学年1組 算数科学習指導案

話がふくらみすぎました.もとの本に戻りますか.
指導法として,「先生と同じように,1皿以外のりんごを隠してごらん。」(p.51)として図の一部を隠す*2よう指示します.1つ分の数といくつ分を数えさせた上で,

2個ずつが5皿分。
かけ算の式を教科書に書き込みなさい。

作業させた後に,教師が大事なことをもう一度繰り返す。これによって,子どもたちは式が書きやすくなる。この繰り返しをしていくしかない。

としています.なるほどです.

小二教育技術のかけ算

隔月の発行です.小二教育技術|教育技術.netで,最新刊の情報が出ています.

2年生が11〜12月に学ぶことを想定し,各科目そして科目にとらわれない情報が入っています.算数はというとこの時期,「かけ算」です.そしてかけ算の指導法が,pp.54-59とpp.95-92((全体では縦書き・右開きですが,ここだけ後ろのページから読まないといけないので,あえてこのページ表記にしてみました.))と2件あります.それぞれ,執筆者も,絵も違っています((子どもたちの顔を見比べても,髪の毛の塗り方や,眉毛の形状が異なっています.)).

先にp.95から始まるほうを見ておきます.「6の段の九九を、工夫してつくりましょう。」で,アレイ図を使って,6×4と4×6が等しいこと(交換法則)や,6×6=36を,5×6=30と1×6=6の和で求められること(分配法則)を示しています.
累加に基づく積の性質は,「3の段は、かける数が1増えると、答えは3増えているよ。表に表すとかんたんに分かるよ」(p.92)となっています.
(a+1)×b=a×b+bにて検討した「かけられる数が1増えると答えは,かける数だけ増える」は,見当たりませんでした.
それでp.54から始まるほうに移ります.特別企画で,タイトルは「子どもの実態別 かけ算九九習熟プリント」です.なのですが,九九に限定されない話が目立ちます.「かけ算九九入門以前」とでも言いましょうか.
乗法意味指導あるいは「かけ算の順序」の件も,ばっちり出ています.


(p.55)


(p.59)

この本もまた,「学習者」と「批判者」を区別できる,試金石になっているように感じました.

資料集その後

リリース後も,本や論文を読んだら,追加するようにしています.そこに新発見がなくても,未来に向けて発刊された一つの情報なわけで,集約を試みている次第です.本日のように,むかし読んだことと見比べやすくするという意図もあります.
思うことあって,リリース時(2011年12月2日)と,本エントリ公開前(2012年10月22日)とで,項目数を比較してみました.

エントリ 2011-12-02 2012-10-22
資料集1 20 42
資料集2 20 39
資料集3 11 11

本日の件,そして先日の麻柄論文も,足していくとします.
なお,Webで見かけた情報に対しては,基本的に「はてブ」です.
はてなブックマークの関連タグで,表にしてみました.

タグ 2011-12-02 2012-10-22
5×3 112 154
かけ算の順序*3 29 134
算数 0 33
教育 141 233

(最終更新日時:Wed Oct 24 05:51:30 2012ごろ)

*1:出版社は同じ明治図書出版で,主観的印象ではありますが絵や文章のテイストは似ています.

*2:教科書などの紙の上に手を当て,隠しているのですが,そういうことができない大きなものでも,片眼を閉じて対象物を見ながら,手のひらをいい位置にもってくれば,見えないようにすることができるわけです.

*3:http://d.hatena.ne.jp/takehikom/20111003/1317572742

きりぬき トリアージ編

当ブログでは,「トリアージ」は技術(問題解決手法)の一つであること,自分がトリアージをなされる側の者であることを認識しながら,いくつか文章を書いています.エッセンスは,余談で話すトリアージをご覧ください.過去のエントリは,トリアージカジュアルトリアージのカテゴリーをどうぞ.*1

*1:この段落は,さくさくトリアージ 〜 院内トリアージの冒頭に書いた内容を一部改変したものです.

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