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3年ゼミでワールド・カフェ

先週金曜日,3年ゼミの初回を実施しました.

経緯

x曜ゼミ案に書いたとおり,今年度は企画から始めました.それより前の週に行った,ゼミ実施ガイダンスでは,企画の1回目に,3年生3人で何をしたいか取りまとめて発表し,質疑しましょうと伝えました.
そんな初回の前々日,準備はどうですかとメールを送ろうと思っていたところに,3年生の一人から,メールが来ました.3人で話し合っても,どうも案が出てこないので,これまで何をしてきたか,教えてほしいとのこと.
返信を書きながら,残り2日で*1,3年生3人で取りまとめて提案するというのは,日程的にも能力的にも難しいなあと判断し,「発表・質疑ではなく,上回生を巻き込んでネタだしをするのはどうでしょうか」として,送りました.
翌朝には「それでお願いします」と来たので,本腰を入れて計画を立てました.

準備

人数や,期待したい効果をもとにすると,1部屋を使った「ホームルーム方式」や「ブレスト(ブレインストーミング)」ではなく,「ワールド・カフェ」が良さそうに思えました.
ワールド・カフェ~カフェ的会話が未来を創る~』は読んだことがあるのですが,あいにく手元にありません.Webで読み直しました.

さて,実施にあたり「人数」は大事な要素です.1テーブル4人が適正数とのこと.そして研究室の学生はというと,3年生が3名,上回生(4年生および大学院生)が9名の合計12名です.
3つのテーブルをつくってそれぞれに3年生を固定し,上回生は移動するとしましょう.欠席学生が多いと,運営に支障をきたすので,研究室全体にメールを送って「ワールド・カフェ」の概略を説明し,欠席予定の学生は返信するよう,指示しました.さっそく,1名から連絡がありました.1人減なら,私が入れば大丈夫です.
当日の朝,実施要領を次のようにまとめました.ゼミ開始前に,3年生に一人1部,早く来た上回生には何人かに1部を配り,目を通してもらいました.

【目的】

  • 3年ゼミの企画に,良い影響を与えるような情報交換を行うこと.
  • 各学年の垣根を取り払って,気軽にコミュニケーションがとれるようになること.

【参加者】

  • 3年生(3名):それぞれ異なるテーブルのホスト役となり,場を主導する.セッションが変わっても移動しない(同じテーブルにいる).
  • 上回生(最大9名):会話をしながら場を盛り立て,3年生を支援する.セッションが変わるごとに必ず移動する.

【セッションおよび進行】

  • 最初にくじを引き,ホスト役の配置,および上回生の訪問順を決める.
  • 20分を1セッションとし,その間,各テーブルで情報交換を図る.
    • ホスト役は,重要だと思ったことを紙に書く(同じテーブルの他の参加者に書いてもらってもよい).
    • ホスト役以外の者は,原則としてメモをとったり,外部の情報を調べたりしない.
  • 3セッション実施する.
  • 2番目および3番目のセッションを開始するときは,それまでそのテーブルで何を話したかを,ホスト役が同じテーブルの参加者に説明する.
  • 3セッション終了後,各3年生が,全体に向けて報告する.その内容を踏まえ,次回は企画案を発表する.

それと,3年生は誰がどのテーブルにつき,上回生は3セッションをどんな順にまわるかについて,「クジ」を作りました.Excelで表にし,打ち出して切り取りました.

テーブルは3つですので,巡回パターンは3!=6通りしかありません.巡回する人は6人を超えるので,何組か,3セッションずっと一緒という上回生ができますが,規模からして避けることはできません*2
切り取る途中に,「移動してください.」のクジが12人分あるのに気づきました.3人分を取り除かないといけないけれど,何も考えずに取り除くと,セッション中に人数のアンバランスが生じてしまうので,ちょっと考えて…「①→③→②」「②→①→③」「③→②→①」を1個ずつ,抜いておきました.
ゼミ室へは上記の書類とクジのほか,現在時刻を遠くからでも確認できる大きめの時計と,カフェにおけるナプキン代わりの用紙を,持って行きました.年1回,この方式を実施するようにでもなれば,学生にこういった準備をさせたいところですが,みんな初めて,自分も初めてなので,手間をかけました.

実施

それでゼミの時間.クジを引いてもらってから,軽く全体に説明し,セッションを開始しました.
20分×3回が,あっという間に過ぎました.それぞれで盛り上がり,また次のセッションや最終発表のため,取りまとめの時間も持つことができました.
実施してみて,一つ要望を書き残しておくなら,飲み物を用意したほうがよかったですね.実際,のどが渇きました.
最後の発表では,各テーブルでの結論が見事なくらい,ばらばらでした.この1点だけみても,部屋全体で60分なりディスカッションするより,「ネタだし」が効果的だったと思っています.
ともあれ,期間中に設計(データベースとインタフェース),構築,そして完成までたどり着けるよう,3年生のチームワークでやりとげてほしいですし,こちらはそのサポートをしていかないといけません.この1週間,3人で話し合って「一本化」し,企画2回目のゼミでは案を出してほしいのですが,さてどうなることやら.

*1:しかも,普段の授業があるわけで,この件に労力のすべてを投じることもできません.

*2:「①→②→①」といったパターンを入れれば,人数よりも多くできますが,そうしませんでした.