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仏典のテキスト学 ―データベースと日本古写経―

先週土曜日は,国際仏教大の公開シンポジウムを聴きに,東京へ行っていました.
主催となる学術フロンティアに,私も研究分担者として関わっていることもあり,イスに名前が貼られた,1列目*1の座席に座りました.
1人35分で4件ご報告.その後,講演者がステージで横並びになって座り,来場者からの質問を受け付けるというスケジュールでした.
質疑の中で,スキャナで古写経文字を撮り込んでいるかという趣旨の質問があり,処理プログラムを作っているということで,私にマイクが回ってきました.CBETAについては,テキスト化できない文字は画像化して,配布CD-ROMの中にその画像も格納するとともに,XML文書の実体参照を使って,文字の対応付けをしていることを回答しました.
古写経撮影画像については,メモを残していませんが,おそらく質問と違う方向の回答をしてしまったように思います.
そもそもCBETAのデータ作りは私の担当ではなく,利用者としての感想なのですが.
講演資料集について.p.87に“21世紀大正蔵”と題して,「研究者各自が経典の校訂本を作成,登録できる場」の提案が書かれています.コンテンツ管理に携わる者としては,これは,Subversionまたは何らかのバージョン管理システムを使えば,ベースとなる経典テキストと校訂本の違い,校訂本同士の内容の違いや派生関係を知ることができそうだなあと思い描きました.

*1:笑いの文化人講座の何巻だったか忘れましたが,プロレスのチケットを買った人が,「1列目」ということで喜んでいたら,実際にはその前に「最前列」があった,という話を思い出しました.今回の私の座席についても,前に,スタッフの机とイスがありました.