わさっきhb

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2種類の「互いに素」に3種類の英語表現

「先輩って,ほんとに教えるの上手ですね」とテトラちゃんが言った.「《互いに素》ですか……英語では何ていうんでしょう」
「確か,レラティヴリー・プライムだと思うよ」と僕が言った.
「relatively prime---相対的に素---ということですね」テトラちゃんが頷く.「二つの数が,お互いに素数的な働きをするということかもしれませんね」テトラちゃんは英語が得意.英語で理解すると,深いレベルで納得する.
(数学ガール/フェルマーの最終定理 (数学ガールシリーズ 2), p.102)

数学の問題を広く深く考えて惜しげもなく披露する「ミルカさん」,数学を一歩一歩理解していこうとする「テトラちゃん」,自分のことを馬鹿と言いながら,上のレベルの数学に触れようとする中学生のいとこ「ユーリ」,そして彼女ら*1の疑問や解き方を受け止めながら,自問し,自分に与えられた課題を克服していく主人公.『数学ガール/フェルマーの最終定理 (数学ガールシリーズ 2)』の人間関係を書くと,こんなところでしょうか.
それはさておき,「互いに素」の英語表現について,文脈上,relatively primeと書かれていますが,より簡潔なのはcoprimeで,wikipedia:互いに素でも,この単語が使われています.
手元の英辞郎では,以下のようになっています.集合の話でも,共通の要素を持たない集合のことを「互いに素」と言いますが,共通の約数を持たないという意味の「互いに素」とは,別表現になっています.

  • 互いに素で coprime
  • 互いに素な disjoint
  • 互いに素な集合 disjoint set
  • 互いに素な数 relatively prime numbers
  • 互いに素の relatively prime

数学超極小辞典の「互いに素」では,「英語表記:relatively prime/disjoint/coprime」と,ひとまとめになっています.

*1:エィエィさんを紹介し忘れていますが,数学の議論ではほとんど関わっていないので,と言い訳.