わさっきhb

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時間と技能ではなく,時間と生産性か?

まったくの主観ですが,WordとTeXとで,使用時間と身につく技能は,こんなグラフのようになると考えています.

私がTeXを使い続ける1個+6個の理由 - わさっき

はてブとスター,ありがとうございます.
なのですが「時間と技能」のグラフは,たとえ主観であっても,まずかったかもしれません.「時間と生産性」のグラフを考えるべきだったかもしれません.
昨日の文章は手をつけず,「技能」を「生産性」に置き換えたグラフを作りました.

ここで生産性を測る尺度は,「(単位時間当たりで)文字をたくさん書くことができるか」ではありません.文字,いわゆるコンテンツはおおよそあるという前提で,「外の組織などが読むに耐える文書を作れるか」*1です.(文書の)完成度,と言ってもいいかもしれません.
TeXではスタイルファイルを使わないと話になりませんし,Wordでもスタイルを活用すれば統一性のとれた文書が作成できると聞きます.初めのうちは,それぞれ我が道をいくことになります.とはいえ,コンパイルエラーをデバッグしていかないとdviプレビュができないTeXよりも,そんなことを一切考えなくていい,WYSIWYG (What You See Is What You Get)のWordのほうが,きっと楽しいでしょう.
中終盤の磨き上げ作業のところで,TeXが逆転してくれるように感じるのです*2
私がよくとる行動を書いてみます.TeXで編集中に,「こうしたいんだけど」というのが出てくれば,本棚のTeXの本を探すか,Webの情報にアクセスします.
そして手法が見つかったら,当該文書に適用するのはもちろんですが,以後の編集にも利用したいと考えるようになります.忘れても,grepだとかGoogleデスクトップのファイル検索だとかで,何を書いたかすぐに確認できます.
対してWordでも,Webで仕入れた情報を使って文書の見た目をよくすることができますが,再現性,将来性という点でTeXには及びません.頭の中に入れておくとしても,すぐあふれますし,忘れたときに検索のしようがありません.しょうがないので,もう一度探すことになります*3
ということで,Wordの生産性そして技能は長期的に見ると線形に,TeXは線形よりも大きなオーダー,控えめに見積もっても2乗オーダーになるのかなと,考えています.

*1:組織の中の人が読む文書なら,プレーンテキストも俎上に載せないといけませんね.

*2:ここについては,私がTeX贔屓であることを認めましょう.

*3:最近では,ツールの活用に関して参考になったらはてブするようにしていますが.