わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

リンク感謝はてブ感謝

日曜日(27日)に起きて,アクセスログを見ると,異様な伸びを示していました.
王様の仕立て屋にジョジョhttp://retro85.blog33.fc2.com/?no=2778の初っぱなにリンクされていました.
それとまったく別で,かけ算の式と言葉の順序 メモはてブがつき,ホッテントリになっていました.昨日付のGunosyにも載り,そこからのアクセスも,かなりありました.
はてブありがとうございます.コメントを取り出して,ちょっと書いておきます.

id:momontyo この問題には解がなさそうだな。

http://b.hatena.ne.jp/momontyo/20130127#bookmark-130082682

過去・現在についての

  • かけ算で表される(計算できる),さまざまな場面がある.
  • 式の表し方も,国(言語や文化,それと歴史)によっていろいろある.

と,現在・未来についての

  • では我々はどのようにすべきか?

を,分けて考えるべきなのでしょう.

id:mohno すごい調査してるな、と思ったら大学の先生だった。というか、こんなにまとめられていた→http://d.hatena.ne.jp/takehikom/20120225/1330116493

http://b.hatena.ne.jp/mohno/20130127#bookmark-130082682

かけ算の件は専門とは別でやっています.いくらか,大学図書館の書籍や文献を読んでいますが,書籍購入は自腹です.
しかし純粋に別というわけにもいかず,授業で話したほか,5×4をCで書き直してレポート課題にしたことがあります.
まとめページですが,近々「2013年版」を公開します.今後ともよろしくお願いいたします.

id:gaudere いまいち筋のよく分からないリサーチ

http://b.hatena.ne.jp/gaudere/20130127#bookmark-130082682

「国際的,歴史的に見ても,いろいろあるなあ」というのが分かる事例集にとどめておき,「まとめ」を書かなければ,良かったのかもしれません.
なお,

  • 「被乗数と乗数のペア」と「2つの因数」
  • 「被乗数×乗数」と「乗数×被乗数」

については,個人的には新発見でも何でもなく,既知のことでした.
「リサーチ」という言葉をあえて使うなら,刊行物やWebの情報が,これらの分け方のもとでどれくらい当てはまるかを調査した,ということになりそうです.

id:Domino-R こんな当然の事が義務教育を終えてなお共有されていないというこの国の教育にちょっと幻滅。形式と結果さえ合ってれば意味内容なんてどうでもいいっつー考え方の正当化に交換法則が都合よく使われてる。

http://b.hatena.ne.jp/Domino-R/20130127#bookmark-130082682

かけ算の式について,事例を集めたり,本を読んで自分の教わってきたことと比較したり,外国の教育経験を聞いたりして取りまとめるのは,小学校の自由研究にも良さそうなのですが,「どっちでもいい」「小学校では,教え方・正解は一つ」にとらわれていると,そうもいかないような.

id:okra2 だとしたらなおさら国ごとの言語体系に影響されない国際的なシステムを作るべきだと思うんだけど。

http://b.hatena.ne.jp/okra2/20130127#bookmark-130082682

「式にするまで」と「式から答えを求める」を分ければ,後者は“万国共通”にできるのではないかと思います.このような分け方は,一昨年の暮れに提案しています.
なお,「式にするまで」については,どんな種類のかけ算をいつ学ぶかという観点も必要になってきます.東ドイツの教科書にも入っていた「直積」のかけ算は,日本の算数では取り扱わないようです*1

id:operazard ポーランド記法逆ポーランド記法とも整合性が取れるのか?阿保な統制を加えるものではない

http://b.hatena.ne.jp/operazard/20130127#bookmark-130082682

逆ポーランド記法で「3 個 5 人 ×」を与えると,「15 個」を答えてくれる計算機があったら,斬新だと思いますよ.
単位はさておく*2として…答えを求めたい場面で,何を求めるための要素として抽出するか(かけ算で計算すると判断することを含めて)と,インタフェースに応じて何を与えるかは,分けて考えるべきではないかと思います.

id:fatpapa 結局正解は無いんだから状況を説明した上で小学校では(先生は)こうします、とオフィシャルな見解を出せばよいかなと。逆に書いても○だけど、逆に書くのが日本式ですと指摘するとかね。

http://b.hatena.ne.jp/fatpapa/20130127#bookmark-130082682

Nunokawa (2010)は,日本数学教育学会誌に日本語版・英語版が載っています.その中心となるところは,布川2010で読めるようにしています.学会としてこれがオフィシャルな見解だ,とは言わないでしょうが,「通説」には相当すると思います.
「正解は無い」「逆に書いても○」は,この通説や,それが出されるまでの学術・実践の蓄積との,勝負になるのではないでしょうか.

id:ishn 因数、拡大の意味が見えたような見えないような…

http://b.hatena.ne.jp/ishn/20130127#bookmark-130082682

次のように,分けてお考えください.

  • 「被乗数と乗数のペア」でかけ算を意味づける場合,被乗数は,基準となる数量に,乗数は,その基準をどれだけ拡大するか(例えば,割合)に,それぞれ対応します.
  • 「2つの因数」でかけ算を意味づける場合には,どちらがどちらを拡大するといったことは,考えません.

縦40cm,横30cmの長方形の板を横方向に切って,縦20cm,横30cmの長方形の板2枚にしたとき,面積は40×30でも20×30×2でも20×2×30でも求められますが,その中の「×」のどれが「2つの因数」をとるかけ算で,どちらが「拡大」によるかけ算になるのかを,確かめてみるのはいかがでしょうか.

id:gurutakezawa 初めて理解できる説明を見た。でもまだ納得はできない。たぶん、このケースで演算子がオペレータと解釈できるとは習ってもオペレータでなければならないとは教わらないし、実社会でもその必要は無いまま過ごすから。

http://b.hatena.ne.jp/gurutakezawa/20130127#bookmark-130082682

あるケースでは,演算子がオペレータとなるが,別のケースではそうでない,という指摘ですね.同意します.
オペレータについては去年の3月に,またいくつかのプログラミング言語ではどうなるかについてはこちらで,検討を試みています.
実社会への適用では,「20g×2袋」と書かれていたら総量が「40g」であり,「40袋」でも「40g袋」でもないのはなぜかを考えたいところです.

id:yoshiyoc かけ算の順序の問題は、そもそもa×b=b×aなのにどうして順序が決めるのかということが発端。しかし、ここでもそうだが、その疑問に答えていない。意味論が問題ではない。どこまでが意味論であるかが問題だ

http://b.hatena.ne.jp/yoshiyoc/20130127#bookmark-130082682

その問題設定には,いろいろと難点を抱えています.

  • Anghileri & Johnson (1988)で挙げた"three children each having four candies"と"four children each having three candies"の比較は,(日本式で)4×3=3×4であり,キャンディの総数は等しいけれども,2つの場面が異なることを述べています.算数教育の言葉では,「被乗数と乗数を交換すると,積は同じだけれど,意味は異なる」となります.
  • 「あるロケットは1秒間に16マイルのスピードで進む.0.85秒ではどれだけ進むか?」は,16と0.85を入れ替えた文章題よりも,子どもたちがかけ算の式に表せると判断する割合が下がります.乗数が1未満になるときの課題は,「乗数効果」として,国内外で知られています.ロケットの話の原文は,こちらをご覧ください.

「どこまでが意味論であるかが問題だ」には,哲学的な要素を含むように思います.ご自身の持つ疑問を解消させるためには,それなりの手間(対価を払って誰かに依頼することを含めて)をかけるべきではないでしょうか.

id:u-thule 掛け算の順序って国によって違うのかぁ

http://b.hatena.ne.jp/u-thule/20130128#bookmark-130082682

国によっても違いますし,日本に限っても歴史的に変わっています.入口となるキーワードは「乗法九九」なのですが,本としてはまず,『かけ算には順序があるのか (岩波科学ライブラリー)』をご覧になるのがいいと思います.

(最終更新:2013-01-29 朝.長方形の板の話を書き換えました)

*1:発展的な学習として,入れることは可能ですが,「小学校の算数」でそれができないのは,直積は,「数学教育の現代化運動」と関連づけられる概念だからです.

*2:純粋な数に関しては,交換法則が成り立つが,実際の場面では,注意しないといけないというのが,Math Solutionsの件に限らず,海外文献でよく指摘されています.