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聴覚型? 視覚型?

いちばんやさしい教える技術

いちばんやさしい教える技術

コーチング”についての指南書です.です体で読みやすく,適度に図が入っています.インストラクショナルデザインを土台としているので,「結果が思わしくないのは100%教える人の責任」(p.42)を目にしても,ああ読んだことあるなあという感覚です.本は『[isbn:9784946553196:title]』,過去に書いたのだと[http://d.hatena.ne.jp/takehikom/20100226/1267131103:title=個人攻撃の罠]が思い浮かびます.

本日は,「相手は聴覚型? それとも視覚型?」(pp.118-120)に目を向けたいと思います.
趣旨としては,教える相手が

  • 聴覚型(聴覚優位):耳で聞いたことが強く残る人

  • 視覚型(視覚優位):目で見たことが強く残る人

かを見きわめ,それに応じて,受け入れやすくなるよう教え方を工夫しましょうということです.
見わけるための例が面白かったので,書き出します.

出来事を話すときに、時系列に沿って流れるように話す人は、聴覚が強く働くタイプです。「去年、屋久島に行ってダイビングをしたよ。その日の夜、浜辺で寝転がって一晩中夜空を見ていたんだ。都会では決してみられない満天の星空で感動したよ」といったように物事が起こった順番通りに話をします。
(p.119)

一方、視覚のほうが強く働く人は、出来事を話すときに、その場面場面を切り取ったような話し方をします。話す順番は、印象の強い場面からです。
たとえば、「あの満天の星空は、感動ものだったよ」と突然思い出したように言ったりします。周りの人は「えっ? いつのこと?」などと聞き返します。すると「去年、屋久島に旅行したときのことだよ」といった具合です。
(同)

これらに基づくと,自分は聴覚型です.時系列で話します.「お前の話は長い」と,よく兄に言われたものです.母や兄からの小言を聞かなくなった一方で,最近では,子らが積極的に“かぶせ”てきます*1
聴覚型・視覚型に応じた,教え方の工夫は…自分の言葉で書いてみたものの,やっぱり本にはかないません.

そこで、教える相手は聴覚型なのか視覚型なのかを判断して、その人のタイプに合わせた方法で教えるといいでしょう。
聴覚型の人は、物語を聴いているかのように語って教えてもらうことが好きですし、そのほうがいつまでも記憶に残ります。
一方、視覚型の人は、図を描いたり、グラフを描いたり、実際にその物を目で見たりしたほうが頭にスッと入ってくるのです。
(pp.119-120)

来週の水曜から,授業が始まります.さっそくその日に,持ち回りの教養科目でしゃべります.聴覚にも視覚にも働きかける,スライドづくりと話す準備をしていくとします.

*1:「かぶせる」は死語かなあ.発言をさえぎって,自分のことを言い出すことです.