小数のわり算に関連して,もし子どもが,どうして5÷0.2=25になるのと聞いてきたら,シェルを起動して,次のようにコマンドを実行しましょう.
コマンドとして打ち込んだのは,「_ 5.0/0.2」,そしてEnterキーです.
小学校の除算記号「÷」は,コンピュータでは「/」になることを押さえます.そして,5.0÷0.2を計算させると,「25.0」と表示されるのを,子どもと一緒に見ます.なお,答えの小数点以下の「.0」は無視します.
しかしこの1問だけでは,別の機会に,小数のわり算をすると,忘れてしまいそうです.そこで,わる数を,大きくしたり小さくしたりしてみます.
そうすると,わられる数を固定し,わる数を10倍,100倍,10分の1,100分の1にすると,わり算の答えはもとの式と比べて,10分の1,100分の1,10倍,100倍になることが確認できます.
これは大人主導の計算でしたが,紙に「5÷0.02=」「5÷0.2=」「5÷2=」「5÷20=」「5÷200=」と書いて子どもに渡し,手計算または電卓を使って,求めさせるのも,いいかもしれません*1.
ところで,PCや電卓による計算は,自分にとっては,(紙またはオンラインの)辞書を引くようなもの,インターネット検索をするようなものです.
しかしそこでも,答えが出ればそれでおしまいというのではなく,少し変えてみるとどうなるか,いろいろしてみた結果として何が言えるか,その知識がどこで使えそうか,などを考える余裕もほしいところです.
「5.0÷0.2」が,中学校の理科の教科書に小数の割り算をという話 - Togetterで盛り上がっています.「5リットルの水を0.2リットル(牛乳瓶)に分けると何本になるか?」は,分かりやすい説明だと思います.それは,計算の意味をもとに,計算の手続きを考えるという活動です.ただしこのやり方では,0.2のところが別の数になると,割り切れなくなり,処理がスムーズに行かない可能性もあります.
上のスクリーンショットで,「_」というのは,あらかじめ定義しておいた,zshのfunctionです.事前に「function _() { ruby -e "puts $*" }」を実行しておきます.
*1:計算は「5÷2=」から始めさせ,下に進めます.「5÷200=」の答えが出たら,次は「5÷0.2=」です.