わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

論文指導

  • 表紙は,題目だけゴシック体,それ以外は明朝体にしましょう.こちらの修正指示メールを貼り付けたせいか,年月だけ,不自然にゴシックになってしまっているのです.
  • 複数の分析を実施したのですね.内容梗概では,1つの分析を1つの段落で書いて,それぞれ独立させてください.分析は,「実施したこと(目的も)」「対象および手法」「結果」「分かったこと」の順に書きましょう.なぜそれらを実施したかという動機については,分析の中ではなく,研究目的の直前で書くと分かりやすくなります.
  • 1章に書いた「多数存在し」について,具体的な数値を書くことはできますか?
  • 2章(準備の章)で「〜とは」を書く際には,出典を明記してください.参考文献には,Webの情報よりも論文,論文よりも(定評のある)解説書を,選んで入れておきましょう.
  • 以前の資料で作った図を貼り付けていますが,小さいです.図中の文字のサイズが,(本文は10.5ptですのでそれより少し小さめの)10ptくらいになるまで,拡大させてください.
  • 1つの図で,複数の画像を横並びにさせていますが,各画像のすぐ下(図のキャプションのすぐ上)に,サブキャプションを設けましょう.サブキャプションは「(a) ...」「(b) ...」としておくと,本文中で「図x.y (a)」と書いて参照できます.
  • 2種類の文書群を,文書数を揃えて比較表にしていますね.本文で文書数を明示するのと合わせて,表にも「対象文書数(件)」の行を設け,数値は同一でかまいませんので書いてください.そうすることで,表単体で意味が取りやすくなります.
  • メリットを書く際に「〜できる」で不十分だと思ったら,「効率良く」や「効果的に」といった修飾語をつけ加えてみてください.
  • 「抽出」というと,処理対象にフィルタをかけ今後に必要な内容だけにしたというニュアンスになります.この段階では,そこまでやっていませんので,「取得」に置き換えましょう.
  • 「データベースが必要であると考えられる」は,不適切です.データベースは,その必要性を論じるのではなく,問題解決の手段となるべきだからです.何が問題で,それをどうすれば解決(例えば手間が軽減)できる---と考えている---かについて,よく検討し,本文に反映させてください.
  • データを,「全文検索エンジンに格納」するのはおかしいです.データベースに格納,ですね.全文検索エンジンは,ユーザに提供する検索機能の中で,取り上げましょう.
  • 採用したソフトウェアやライブラリのWebページを参考文献に載せ,本文で引用する場合,そのソフトウェア(ライブラリ)名の直前ではなく直後に,引用の番号を書いてください.「全文検索エンジン[5]Groonga」ではなく「全文検索エンジンGroonga [5]」とします.
  • 必ずしも本質的ではなくても,自分なりに実施した工夫を書く場合には,「しかしながら,このままでは○○○となってしまう.そのことを,例を挙げて示す.」,実例,「これは△△△の点で望ましくない.」,「そこで□□□した.」の順に並べてから,細部を調整してください.
  • 「見て取れる」は,論文向けの用語ではないように思います.「確認できた」にしてください.*1
  • 教師あり学習」「教師なし学習」はそれぞれ,名称を挙げるだけでなく,それらが何を表すか,説明を加えてください.とはいえ,段落を設けてそれらの違いを書くべきほどでもないので,例えば「教師あり学習」を「事前に与えられたデータを教師からの助言とみなし,それをガイドに学習を行う,教師あり学習」に置き換えてみてください.ちなみに,つけ加えた説明書きは,Wikipediaの記載をアレンジしたものです.定評ある書籍をもとにして,作り直してください.
  • 謝辞,参考文献,対外発表リストは,論文の終わりのところに書く内容ですが,先に整備しましょう.

(リリース:2016-01-23 朝)

*1:foundに対応する表現を,論文向けでないものから重厚な論文用の表記まで並べてみると:を見た - を見つけた - を発見した - を確認した - が確認できた - が確認された - が認められた - が認められる.最後の2語については,過去形(完了)よりも現在形のほうが,客観性が高くなることに基づきます.