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論文指導

Wordの編集

  • 改ページは,改行の並びではなく,Wordの「ページ区切り」機能を使ってください.Wordのメニューで「挿入 > ページ > ページ区切り」により行えます.
  • 節が変わるところでは,改ページしてはいけません(節番号・節見出しが,ページの最下段になる場合は,改行を多く入れて,次のページに持っていくほうがいいですが,それは論文編集の最終段階で行うべきです).章が変わるところで,改ページしてください.

図表

  • 図に貼り付けたスクリーンショットが大きすぎます.画像内の文字が,本文と同じサイズになるくらいまで,画像を縮小してください.
  • 図は,利用者とデータベースとの間でやりとりするとなっていますが,データベースが入力を受け付けたり,結果画面を表示したりするというのは不自然です.間にサーバを入れましょう.それと,「利用者」を「ブラウザ」に置き換えるべきかもしれません.
  • スクリーンショットの図見出しは,原則として「〜画面」ではなく「〜画面例」としてください.というのは,使用するブラウザや,入力の与え方などによって,表示内容が変わり得て,その意味でスクリーンショットはどれも「例」だからです.本文でも,図を参照するときは「...画面例」とし,機能としての画面を指す場合には,「例」なしとしましょう.
  • 図の再掲をせず,図番号で示してください.図番号だけでは分かりにくいと思ったら,カッコ書きで,その図がある節番号を添えましょう.
  • 表の各数値は右揃えとし,1,000以上になればカンマを打ってください(1980 → 1,980).
  • 表において実数値の縦並びは小数点を揃えてください.また小数点以下の桁数が多いところについて,そこまで精度を求めているわけではないので,小数第3位までにしましょう.その際,「2.8」ではなく「2.800」のように,後ろに0を置くと(実際,割り切れるケースはないのですし),苦労せずに桁数が揃います.

画面遷移図

  • 画面遷移図で書いた画面名と,スクリーンショットの図見出しの画面名を,同じにしましょう.
  • 画面遷移図で,横並びの2つの画面を結ぶ矢印は,水平方向になるようにしてください.PowerPointで図を作っていると思いますが,ほんの少し,斜めになっている矢印オブジェクトを取り除き,きちんと水平方向になっている矢印オブジェクトを選択してから,Ctrlキーを押しながらドラッグすれば,きれいにできます.
  • この画面遷移図で,主要画面を灰色で塗りつぶしていますが,灰色は「消滅」を暗示する色なので,使わないようにしましょう.代わりに薄いオレンジはどうでしょうか.

参考文献

  • URLは(いまどきのブラウザは「http://」が表示されなかったりしますが)「http://」から始めてください.
  • 参考文献の1個の項目に,URLを2つ書いていますが,1つにしましょう.このケースであれば,pdfで終わるほうを取り除いてください.
  • 参考文献に,長いURLを入れて,ページ情報が(両端揃えのせいで)間延びしているのは,URLの手前にカーソルを置いてからShift+Enterを押せば,解消できます.

書き換え

  • 「である」は使わないようにしましょう.「図10は〜画面の例である」よりも「〜画面を図10に示す」のほうが,また「本システムはWeb上で動作するアプリケーションである」よりも「本システムはWeb上で動作するアプリケーションとして構成した」のほうが,より論文にふさわしい表現です.
  • grepに代表される逐次検索は,「検索対象の増加に伴って速度が低下する」ではありません.代わりに「検索に要する時間は,検索対象のサイズ(字数など)に比例する」を,逐次検索の欠点として挙げてください.
  • 「文字が入力されると」次の動作をする,と書いていますが,打ち込んだ瞬間に,何かするというわけではないので,ここは実態に合わせて,「フォームに入力し,検索ボタンを押すと」と書きましょう.
  • 「行数」では,「(例えば先頭から)何行分」という意味だと誤解される可能性があります.「行番号」にしましょう.
  • 設計したデータベースの説明で,「〜テーブルを作成した」と書いた文は,そのままでかまいませんが,カラムについては「作成した」とせず,例えば「このテーブルは,〜のための〜カラム,…で構成される」といった書き方にしてください.
  • 実験で実施したこと(過去の一時点の行為)は,過去形で書いてください.
  • 「〜してもらった」と書いてある箇所は,「した」に置き換えた上で,必要に応じて主語を補ってください.
  • 「〜をいただいた」は敬語であり,(謝辞を除き)論文に適していないので,情報などであれば「〜を得た」に置き換え,行為に関しては「〜してもらった」の指示と同様に書き換えてください.

ちょっとした書き方の工夫

  • 研究目的の節では,「本研究では,〜を目的とし,〜を実施した.」という文を基本とし,「〜」のところは自分の目的と実施内容に合うよう書いてください.
  • これまでの卒業生が開発したシステムについて,卒論の1章で取り上げるなら,「筆者の所属する研究室では,これまで,〜を特色とする〜システムを開発してきた.しかしながらそのようなシステムでは〜という課題があった.」という文章を取り入れ,「〜」は,参照している卒論から良い表現を見つけてください.
  • 命名規則について,その規則を書いた直後に,適合する名称の例を挙げてください.
  • 課題を整理している節で,課題をひととおり並べたあと,それらに対してどのようにすれば解消できるかも,書いておきましょう.新たに段落を作って,1文で書いてください.
  • 実装した検索インタフェースにおいて,検索条件と検索語の一方または両方を指定しなくても,検索ができることと,指定しない場合はどのような検索を行うかを,書いておきましょう.
  • 訓点資料のデータベース化に先立ち,課題を書く際,いきなり訓点資料を取り上げるのではなく,例えば「電子化された漢訳仏典や歴史資料が豊富に存在するのに対して,訓点資料は電子化が十分になされていない」という展開にするのはどうでしょうか(漢訳仏典・歴史資料については出典が必要ですが).
  • プログラムを作成したことについて,細かい機能を後回しにして書いておきたいとき,単に「プログラム」とするのでは主張が弱いですね.「一連の処理を行うためのプログラムを作成した」と書きましょう.
  • 有用性のアピールの仕方ですが,開発したシステムがない場合とある場合とで,利用者に何をしてもらうかを書き(必要に応じて図にして),その上でこのシステムを使った方が有用だ,という流れにしてみてください.「有用」という言葉は直接使わず,「手間を軽減できる」「より多くの情報を入手できる」といった,ユーザにとってのメリットを,書いておきたいところです.