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さくらんぼ計算 (2016.10)

多くのスターがついているコメントに,「さくらんぼ計算」を否定的にとらえたものを見かけ,悲しく思いました.
検索し直すと,こんな記事も:


当ブログでは,さくらんぼ計算のまとめ記事をリリースしてきました.

タイトルのカッコ書き,そしてURLからも分かるとおり,2015年2月のものです.
この記事の主要なところを,挙げておきます.

  • さくらんぼ計算は,「小学一年生」(直前号)の教室風景として載っていまして,繰り上がりのあるたし算に対しては,ポピュラーな手続きと言っていいでしょう.
  • さくらんぼ計算の対象となる計算については,『小学校学習指導要領解説 算数編』の第1学年の記載によると,単に和が求められれば良いというのではなく,「筋道を立てて計算の仕方を説明することができるようにする」ことが要請されています.
  • 繰り上がりのあるたし算のうち,「和が10より大きい数になる加法」に対して,さくらんぼ計算が適用されます.たとえば7+4は,さくらんぼ計算で求めますが,6+4には使用せず,こちらは「10」と答えられるよう,先に学習・習得しておきます.2年になって,筆算を学習する段階では,7+4も6+4も,繰り上がりのあるたし算として同じように扱われます.
  • 10に着目した「数の合成・分解」と,繰り上がりのあるたし算への適用については,『小学校学習指導要領解説 算数編』のほか,国デジで読める昭和初期の文献*1や,米国のCore Standards,また1980年代の洋書からも,事例を見つけることができます.

記事のおしまいのところでは,さくらんぼ計算(図は,さくらんぼではありませんが)に関して,図から考えを説明するという問題を取り上げました.答えるのは,1年生です.
冒頭のTogetterまとめでは,1年生の説明が与えられ,「教育課程論」という大学の授業の中で,学生が答えを作る必要がありました.いくつかのツイートにあるように,●などを用いた図で表すと,分かりやすくなります.
これら2題が,好対照をなしているようにも感じます.


さくらんぼ計算 (2015.02)を書いたとき,うえの子は小学校入学前でした.現在は2年生で,2桁どうしのたし算・ひき算の筆算もしており,1桁どうしの演算の答えは,繰り上がりのあるなしにかかわらず,頭の中に入っていると思われます.1年生の3学期の授業参加を見せてもらい,繰り上がりとは別のたし算で「さくらんぼ」と,子どもたちが言っていたものでした*2
そういった計算を,我が家の中で次に経験するのは,年長のさきの子・あとの子です.たし算・ひき算の学習はまだまだですが,事情があってあとの子だけが家で留守番し,うえの子・さきの子・すえの子(年少)と公園に行ってから,ローソンに立ち寄って「1人1個ずつ,食べ物か飲み物を買っていいよ.何にする?」と尋ねたところ,さきの子が「あとのこちゃんにも,かっていい?」と聞いてきたのには,大いに驚きました.

(最終更新:2016-10-17 朝)