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「タイプA・タイプB」「形成的評価」「かけ算」は前触れなく出現する

 「タイプA」や「タイプB」と言った場合,血液型のA型やB型とは関係しません.また,書き手が便宜的・一時的に対象を分類する際に,「タイプA」「タイプB」と設けることも,あるのかもしれませんが,定義なく「タイプA」や「タイプB」,そしてその両方を見かけることがあります.
 …と認識しているのものの,このことを容易に確認できる文章が,ちょっと見当たりません.
 覚えているのは「外向的なタイプA」を含むWebページを,今年になって読んだことですが,検索しても出てきません.そもそも外向・内向とタイプA・タイプBの定義は異なっています.
 ここまで書いてきた「タイプA」「タイプB」については,以下で整理されています.

 wikipedia:タイプAは,情報量が少なく,代わりにwikipedia:en:Type_A_and_Type_B_personality_theoryがおすすめです.wikipedia:en:Type_D_personality*1というのもあります.
 CやDは,のちに出てきたものであり,「タイプA」と「タイプB」の対比としては,成功欲が強く,常に時間に追われているような「タイプA」だけでなく,マイペースでゆったり行動する「タイプB」のような生き方もあるんだよというのも含めて,これらの語が使われてきているように思います.個人的にType AとType Bは,大学2年の語学(英語)で学びました.タイプA学習,タイプB学習を作った際にも,背景にしています.
 「形成的評価」は,診断的評価・形成的評価・総括的評価と,古典的な教育評価を並べたときの2番目です.暗黙の意図としては,学習者が適切に学んだ(学べなかった)かというのは,総括的評価に対応する,テストの正解/不正解だけを見るのではなく,ふだんの授業でどんな課題に取り組んだのかも把握すべきではないか,と言えます.3つの評価の定義や使われ方などについては,教育評価論から見たかけ算の順序―若柳小学校事例の別考察をご覧ください.
 形成的評価が,前触れなく出現するのは,本で読んでおり,当ブログでは以下の2つで紹介してきました.

 いわゆる「かけ算の順序」については,前触れなくということは,とくに本では該当せず,「かけ算の順序」を否定的にとらえる論調ではたいてい,問題例や,学校で想定されている正解も,書かれています(例えば,数学者は「順序」についてどのような見解を出していますか?).タイプA・Bや形成的評価と同様に,その内在するものを記すと,ある文章題*2では「3×5=15」(のみ)が正解とされているけれども,「5×3=15」も正しいのだよ,と表せます.
なのですが,立命館pixiv論文問題Q&Aの「あっ、ひょっとしてかける数とかけられる数は違うって信じてる宗派の方ですか? 」は,前触れのない使用例となっています.
 書籍の記載内容を,自分のブログで取り上げ,それがきっかけで書き換えられたというのは,なかなかありませんが,このはてな匿名ダイアリーの記事では,その後に得た情報をもとに,頻繁に更新がなされています.サブブログで立命館pixiv論文問題Q&Aの「かける数とかけられる数」について - かけ算の順序の昔話を書きまして,宗派を含む項目を撤回してもらう意図はなかった(し,実際されていない)のですが,箇条書きの直下に「全文を機械分析するなんて引用の範囲を超えている!→著作権法第47条の7「情報解析のための複製等」に該当し合法です」が配置されている*3のについては,きちんと読んで反映していただけたのかなと思っています.

*1:リード文を訳してみると:「タイプDの性格」は,医学的心理学で用いられる概念であり,否定的な感情状態(例えば,不安,過敏,憂鬱)と社会的抑制(例えば,無口,自信の欠如)を共に持つような傾向として定義される.Dはdistressed(苦悩)を意味する.

*2:http://d.hatena.ne.jp/takehikom/20131116/1384560000

*3:http://megalodon.jp/2017-0529-0359-32/anond.hatelabo.jp/20170528113521には見当たらず.