昨日書いたとおり,学科行事としては最後の卒業論文発表会が催され,無事終了しました.
今年度は,卒業論文の紙媒体による提出をなくし,学内運用のMoodleへのアップロードとしまして,期限までに全員,提出しました.
さらに,発表スライドを印刷し,教員に配付するというルールも,廃止しました.
昨年度までは,スクリーンを見て学生のプレゼンを聞きながら,ハンドアウトに書き込みをして,発表が終われば質疑をしていました.それと途中に教員間で,卒業論文の回覧というのもあります.この物理的制約から,卒業論文を見ることができるのは,各時点で,一人だけでした.
今回は,卒論も発表スライドも,紙媒体がありません.しかし卒業論文は,各教員が読めるわけです.
ということで,研究室の学生に発表指導をする際,画面に見える情報はもちろん大事で,話し方にも気を配りたいけれど,質問は,卒業論文の記載内容をもとに出されることがあるかもしれないので,事前に自分の書いた論文を読み直しておくよう,指示しました.
学科の1期生から,卒業論文そして発表の指導に携わってきました.自分の学生時代はというと,修士論文と博士論文をTeXで原稿を作成し,OHP(オーバーヘッドプロジェクター)に映写するための資料もTeX書きでした.D3のときのM2の学生発表や,同じ大学(奈良先端大)に1年間だけ助手として勤めていたあたりから,PowerPointが広まり始め,本学着任後,指導している学生はみなWord + PowerPointを使っています.
そのころと,今回とで,卒論発表の違いが2つ,思いつくのですが,公開して差し支えないものを一つ,挙げておきます.アナログ・デジタルの対比と言ってもいいのかもしれません.「計時」です.
かつてはストップウォッチとベルを使用し,学科に数セット置いていました.あるときからか,ノートPC,そして現在ではタブレット端末のタイマーアプリを使用するのが当たり前となっています.
かく言う自分も今回,zjsを使用しました.直前のセッションの先生*1が,ご自身のノートPCで,おそらくIEで,zjsを表示させていて,「使わせてもらっているよ」とおっしゃったのには,心が躍りました.なのですがその先生のセッションが始まると,時間の表示が不自然におかしく,2人目が終わったところで,それより前に使われていたiPadのタイマーに,置き換えられていました.下町ボブスレーの気持ちが,分からないでもありませんでした.
*1:司会進行は,その発表者の所属する研究室の先生,というルールも,1期生からだったかどうだったか….