わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

小学校で辞書を使うのはいつからか

 3年生,とのことです.
 算数で21÷7や28÷8のようなわり算の商を能率的に求めるのに九九の「わる数」の段を使えばいい,という話から問題意識を広げて,国語でも,言葉を意味を知るときの手段,すなわち辞書を使うことを,3年生が学習するのかなと,仮説を立てて,小学校学習指導要領にアクセスすると,「当たり」でした.
 まずは現行(平成20年告示,今年度まで適用)の,解説のつかない学習指導要領だと,第2章 各教科 第1節 国語で読むことができました.ページ内で「辞書」を検索すると,「(カ) 表現したり理解したりするために必要な文字や語句について,辞書を利用して調べる方法を理解し,調べる習慣を付けること。」というのがあり,〔第3学年及び第4学年〕の〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項〕の中です.
 上記に対応する,小学校学習指導要領解説から,国語のPDFファイルをダウンロードして,「辞書」を検索すると,p.86に「(カ)は,辞書の事項に関する事項である。」から始まり,次のページにまたがる,2つの段落で,「辞書」が6回,出現します。最も大事な文は,「中学年においては,辞書を利用する能力や態度を育て,習慣を付けるために,国語辞典や漢字辞典などの使い方を理解するとともに,必要なときにはいつでも辞書が手元にあり使えるような言語環境をつくっておくことが重要である。」です.
 次期(平成29年告示,来年度より適用)に移ります.解説のつかない学習指導要領を見ますと,平成29・30年改訂 学習指導要領、解説等の途中,「小学校学習指導要領(平成29年告示)」でPDFファイルを見ることができ,p.32に「イ 比較や分類の仕方,必要な語句などの書き留め方,引用の仕方や出典の示し方,辞書や事典の使い方を理解し使うこと。」と書かれています.〔第3学年及び第4学年〕の〔知識及び技能〕に入っていました.
 これに対応する小学校学習指導要領解説で,【国語編】小学校学習指導要領(平成29年告示)解説のPDFファイルをダウンロードして,見ていくと,p.162です.「イ」の項目を囲みで示したあと,詳しく解説しており,「国語で正確に理解し適切に表現するためには,知らなかったり不確かだったりする文字や語句の意味や使い方について,国語辞典や漢字辞典,百科事典などを利用して調べることが重要である。」の文が,1つの段落になっていました.
 ところで,我が子らも---とくに,さきの子とあとの子は,3年生です---,学校に提出しないといけないらしい,漢字の学習においては,漢字辞典をよく参照しています.うえの子は,昨年,おじいちゃんから電子辞書をもらっており,結果画面や,鳥の鳴き声を,見せて(聞かせて)くれます.
 学習指導要領と解説の抜き出しを眺めて,そういえば,「辞書」と「辞典」と「事典」に違いがあるんだよなあと問題意識を変更し,検索すると,それらの使い分けを解説するページを見つけました(「字典」もあるのですね).

 前者のページの,事典は「ことてん」,辞典は「ことばてん」,字典は「もじてん」という呼び分けは,面白いところです.後者の,「英単語を覚えるため、1ページごと辞書を食べた」について「辞書」を「辞典」に置き換えられないというのも,一応なるほどです.
 ここまでのことを自分なりに咀嚼して,子らがクイズをせがんだときに,出題してみることにします.