わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

論文指導(2020.01その1)

主に内容について

  • 概要について,背景説明を減らし,本研究で実施した内容を充実させてください.
  • 2章で紹介している,研究対象や諸概念について,文章も大事ですが,それらが一目で分かる図を,配置してみてください.Web上の画像を使う場合には出典を忘れずに.これまでのゼミ発表で作成したスライドも見直してください.
  • 誰もが知っているサービスと思っても,そのサービスを行っている企業や,サービスの名称は,例示しておきましょう.
  • 図●は,▲▲の「例」ではなく「概念図」のように見えます.本文,図見出しのどちらも,「概念図」に書き換えてください.もしくは,事例であることが分かる画像に差し替えてください.
  • 関連研究の節で,項に分けて紹介している,それぞれの手法について,何ができないかを明記してください.可能な限り,自分の本研究で解決を試みている事項を挙げてください.「できない」のかわりに「効率良く行えない」というのでもかまいません.
  • 文献を引用して「4つの疑問がある.」と書き,次の段落でそれぞれの疑問と答えを並べていますが,答えも文献から取り出したのなら,「4つの疑問とそれらへの考え方が書かれている.」とするほうがいいでしょう.答えの中に,あなた自身の考えが入っているのなら,その旨を明記してください.
  • 引用した文献の内容が,本研究に対してどのように関わるのかを,明記してください.
  • 研究対象の問題は「最適解が存在しない」や「最適とは言えない」という主張について,最適解が存在する他の問題を取り上げて,違いを説明することを試みてください.
  • 「欲しい情報を得ることが可能となる.」について,その文に続けて,得られる情報の種類を例示するか,実際に「欲しい情報が得られた」事例を,評価実験の章で挙げてください.
  • 「本手法には有用性があると言える.」の文について,それより前で紹介している事例をもとに主張するには,根拠が弱いです.事例はそのまま残しておき,定量情報を入れてください.提案手法でなければ何%,提案手法では総合して何%で,成功率が向上している,という書き方を試みてください.
  • 「参加者約20名」について,「約」ではなく正確な人数を書きましょう.年代・性別など,参加者の素性についても書いておくとよいと思います.
  • 「一致した箇所と一致しなかった箇所を求めた」について,その方法と許容範囲(値がどの範囲のときに「一致した」と判断したか)を明記してください.
  • Webで読める情報を,出典にしていますが,そのURLは,出版されている辞典のサンプルです.参考文献には,辞典の書誌情報を書いてください.そして辞典の原本を読み,本文には文献番号と,章節番号・見出しを書くといいでしょう.原本にアクセスできない場合には,参考文献の辞典の書誌情報のあとに,「http...を参照した(2020年2月).」のように書くとよいでしょう.

主に書き方について

  • 句読点は大部分が「.,」ですが,「。、」も見かけます.統一してください.
  • 章,節,項の最初の段落にも,全角空白1文字分を入れてください.
  • 本文の右端がいくつか不揃いです.段落を指定して,Wordの「ホーム」の中の「両端揃え」のアイコンを押してください.
  • 逆接の「が」は原則として使わないでください.書き換え案を示します.
    • ...担っているのだが,●●は...には対応していない.したがって,... → ...担っている.しかし●●は...に対応していないため,...
    • 文献[●]では,▲▲のための新たな手法を提案したが,... → 文献[●]で提案された▲▲のための手法について,...
  • 二重引用符の開始も終了も「"」の字形になっているのは,要修正です.
    • Wordの場合,日本語入力をオフにして打ち込めば,開始と終了の二重引用符が異なる字形になってくれます.別のファイルから貼り付けると,おそらく,同じ字形になりますので,そこは打ち直してください.
    • 日本語文章の中だと,全角文字の「“」と「”」を用いることで,見栄えがよくなるかもしれません.日本語入力をオンにして,「”」を2回打ってから,変換すると,「“”」が変換候補に出ます.
    • TeXの場合,二重引用符の開始のほうは``(バッククォート2つ),終了のほうは''(シングルクォート2つ)にしてください.
  • 評価実験の節の中の,「実験概要」「結果」といった,番号の付いていない小見出しは,項番号を付けてください.
  • 第1章の「AI」の初出の直後に,「(Artificial Intelligence,人工知能)」を書いてください.「MIT」は「マサチューセッツ工科大学(MIT)」としましょう(そのあとは「AI」「MIT」のみでかまいません).
  • 「office365」「facebook」「applestore」などは,大文字にする箇所や空白にも注意して,適切な表記にしてください.それぞれ「Office 365」「Facebook」「App Store」と思われます.「Apple Store」と「App Store」の違いにも注意してください.
  • 「自分がとったアンケート」は,「本研究で実施したアンケート」に書き換えてください.
  • 「下の表を参照.」ではなく「表●に示す.」という書き方にしてください.図についても同様です.歴史的に,論文において図や表は,ページの上部や下部,あるいは独立したページに掲載されてきまして,そういったことから本文で「下の」「以下の」「次の」と表記してはいけないのです.
  • 4択の設問の回答を棒グラフにしていますが,帯グラフに置き換えてください.設問ごとの選択割合が比較しやすくなります.
  • 図●の画像が,他の図と比べて不自然に大きく,また画質も良くありません.PowerPointなどで自作し,差し替えてください.図の大きさの基本ルールは,図の中の主要な文字列のフォントサイズを,本文より少し小さめ(本文が11ポイントなら,10~10.5ポイント相当)にすることです.
  • 表の中では,IPアドレスが一部隠されているのに対し,直後の本文では全て書かれています.この不一致は解消してください.なお一部隠す場合には,そのことを本文の「表●に示す.」の直後で,断っておきましょう.
  • 「●●で取得した▲▲」が,図のどこに対応するかが一目では分かりません.本文の表記を見直すか,図に●●と▲▲を書き加えてください.
  • データベースの検索に要した時間の表について,「検索対象の(テーブルに格納されている)レコード数」と「検索で得られたレコード数」を明記してください.
  • 「●と▲の値を変化させると出力が変わった」について,●と▲の値を,両方変化させたときに変わったのか,別々に変化させていずれも変わったのかが,分かるように書いてください.
  • 謝辞の中に「システム工学部」が2回連続しています.1回にしてください.
  • 学内部局の支援を受けたことに関して,「システム情報学センター」と書いていますが,この名称の部局はもはやありませんので,「学術情報センター」に替えてください.
  • 本文で「Nature論文」で書いている文献について,参考文献のタイトルで検索すると,著者その他の情報を得ることができました.参考文献には著者・巻番号・ページ番号・出版年を明記し,本文は,文献番号に置き換えましょう.