わさっきhb

大学(教育研究)とか ,親馬鹿とか,和歌山とか,とか,とか.

ぱたれこ

 はじめにお断りしますが,本記事は多くの人に読んでいただくことをあまり期待していない,1日1個記事を書くためのいわば埋め草です.
 アクセスログを見ると,なじみでない海外サイトからのアクセスが急増しました.アクセス解析研究所を使用しているので,どこの地域からのアクセスも知ることができるのですが,多くはベトナムで,フランスや南アフリカからのアクセスもありました.リンク元のURLの記載は差し控えますが,トップドメインはvn(ベトナム)であることだけは書いておきます.ベトナムでのフォーラム(電子掲示板)なのは分かったのですが,ベトナム語をコピーして,DeepLは対応していなかったのでGoogle翻訳にかけて読んでいっても,どこからリンクされたのか,手がかりがつかめません.
 リンク先となった,当ブログの記事を読み直しました.

 ベトナムのサイトで,投稿者なりに思うところがあってリンクしたのでしょう.推測はここまでにします.
 記事を読んで,10日ほど前にはてブした件を思い出しました.

 自分がファーストはてブです.コメントに『パターン認識』と書いていました.この二重引用符は,はてブしたページ内から抜粋を意味します.自分の言葉で表してみると,「文章題に対する解答者(算数に関しては児童)の認知」だけでなく,「Twitterで取り上げたり反応したりする人々(とりわけ掛け算の順序の批判者)の認知」においても,パターン認識が見られる,というものです.
 当ブログのQ&A記事には,それらとは別に,思考実験の中で,パターン認識*1の考え方を取り入れていました.

Q: やっぱり,3×5と5×3の意味が違うのは,納得できない!

A: こうお考えください.
優れた“目”(コンピュータビジョン)と“頭”(人工知能)を持った機械がありまして,「3×5」をインプットしておくと,それ以降,3×5で表されるものを見つけたら,「3×5です!」と言います.
もう一つ,同じ仕様の機械があるのですが,こちらには「5×3」がインプットされており,5×3で表されるものを見つけたら,「5×3です!」と言います.
この2体がそろって,教科書あるいは問題集を順に見ていくと,「3×5です!」と言うとき,「5×3です!」と言うときのほか,「3×5です!」「5×3です!」の両方が発せられるとき(例えば3行5列の囲い込みなしアレイ)も起こり得るのです*5.
この話から何が言いたいかというと,3×5と5×3の意味が違うといっても,「3×5であるならば,5×3ではない」ということまでは主張していないのです.また,次のように言うこともできるでしょう.「3行5列の囲い込みなしアレイ」と同種の場面をいくら持ってきても,3×5と5×3の意味が同じか違うかの論証には寄与しません.
以上をもう少しきちんと検討するなら,「3×5という式で表せる場面の集合」などを定義することになります.
*5: 「かける順序はどちらでもいい」という方針に基づく機械だと,「3×5です!」「5×3です!」の両方になるばかりで,一方だけが言う状況というのは,ないようにも思います.

 上記を具体化させて,実際に認識できる機械を創ろう,という意図はありません.繰り返しになりますがこれは思考実験です.現在の視点で,1つ,アップデートを試みるなら,《「3行5列の囲い込みなしアレイ」と同種の場面をいくら持ってきても,3×5と5×3の意味が同じか違うかの論証には寄与しません.》の箇所で,これはサブブログ(かけ算の順序の昔話)の2つの場面と1つの場面:事例整理で集約を図ってから,積に基づく乗法の認識についての最後の節に取り入れました.
 「かけ算の順序」に関する今後の予定(実現する見通しは立っていません)を書いておきます.当ブログとサブブログの記事で出典に挙げた出版物を読み直しながら,「かけ算」と「意味」とを組み合わせた,学校教育の状況を整理したいと考えています.「かけ算の意味」「式の意味」のほかに,「~に意味がある」といった使われ方や,機械的学習と対比される「有意味学習」も,対象となります.

*1:パターン認識 → pattern recognition → パターン・レコグニション → ぱたれこ → 本記事のタイトル