「晩ごはん,いただきまーす」
「もう食べてるで」
「あいよ.おっ…」
「パパ,どしたん?」
「今日はわ珍しく,さきの子・あとの子・すえの子が横並びか」
「あっ,そうやね」
「お昼それぞれ,お小遣いもろて買うたんよな?」
「うち,パンとお菓子にした~」
「ふむ.パパは,ママと,餃子の王将へ行ってきたんやが…」
「いつものことやん」
「ま,大抵は子どもの誰かと一緒やったが,2人でっちゅうのは久しぶりやな.ところであんたらが朝,ママと一緒に車で行くとき,パパ,草引きやってたやんか」
「見てた~」
「あれ終わったん12時過ぎで,シャワー浴びて着替えて,王将でお昼を食べて,帰ってきたら,2時過ぎや」
「パパ昼寝したん?」
「結局せんかったが…やなくて,ママは車で,すえの子を拾って,次の行き先がある言うたな.そいで行ってもて,2階のいつもの部屋,パパだけになったんやな」
「暑かった?」
「そこよ.思たんな…クーラーつけて,部屋,涼ししたほうがええんかな,て」
「うちならそうする!!」
「さきの子よ,そう言うと思たわ.けどまあ,窓開けてても風が入ってくるんで,ええかなと,クーラーつけへんかってん」
「PCに向かって仕事してたらな.遠くから,音が聞こえてくるんや.ぴた,ぴた,ぴた…と」
「何それパパ怪談?」
「階段を上がる音やな.んで,物音がせんようになったなと思ってたら,10秒ほどして…」
「…」
「…」
「ドアがガチャっと開いてな,『たけちゃん,メロン切ったんで,食べてなぁ』って,おばあちゃんや!」
「(笑)」
「(笑)」
「すぐ出てったけどな.メロンはおいしかったで」
「クーラー入れてたら,おばあちゃんに怒られてた?」
「いや,おばあちゃんは,パパを怒ることめったにないやん.もしママがおって,クーラーつけてたら,電気代の無駄とか言うて怒ってたんとちゃうかなあ(笑)」
「わかる~(笑)」