わさっきhb

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画面に表示

今日は午後にネットワーク演習,そして5コマ目は補習です.どちらも準備は実はまだまだです.
ともあれ,今朝は,プログラミングの入門書によく見かける,「画面に表示する」という表現について.
私の授業では,意識して,この言葉を使わないようにしています.ただし慣用表現ですし,他の先生が使用されていますし,本でもよく見かけるので,学生がレポートや試験で「画面に表示」と書いても,特に減点はしません.
なぜ「画面に表示する」という表現を使わないかですが,私が1〜2年生で教えている範囲では,「画面に表示する」処理をしていないからです.printfは,標準出力に送るのであり,それを画面に表示するのは,シェルやデスクトップ環境(GNOMEなど)の役割です.
もっと踏み込んで書いておくと,「画面に表示する」と言わないことの根拠は,次の信念にあります.すなわち,自分の授業を通じて,「(動作する)プログラム」を動作の主体として,あるいは「プログラム全体」や「コードの一部(例えばこちらが指示した行)」を主語として,「それ」が何をするのか説明できる能力を,学生に身につけてほしいと思っています.
上のポリシーは当面変わりそうにないのですが,実は最近,少しだけ用語を変更しています.これまではよく「標準出力に出力する」という言い方をしていて,出力が2度出るのはくどいなあと思っていたのですが,標準出力を明示したいときは,「標準出力に書き出す」と言うようにしました.
ただし,標準出力というのが重要でなければ,単に「出力する」と言っています.これを変更する必要はないでしょう.
(追記)「(〜が)画面に表示される」という表現には違和感がなく,ときどき使用しています.でもプログラミングの課題文では,おそらく使用しません.課題文では,プログラムを主語として書くのが自然なので.