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試験のマナー 〜 学生も,教員も

昨日の試験で,自分の担当分はすべて終了.すぐ採点に取りかかりました.
試験監督中に感じたことをメモしていくと,「試験のマナー」になりそうなので,ここで整理しておきます.
この種のマナーというと,学生向けの説教調になりがちですが,「快適な試験環境をつくるには,学生だけでなく教員の配慮も欠かせない」という方針で,教員(試験監督者)側への提言も書いておきます.
前提をいくつか.授業担当教員が試験監督を行います.問題用紙は教員が用意し,解答用紙は,学部専用の用紙を事務局が手配してくれるものとします.試験の要領(学生証の携行,不正行為発覚時の対応,など)は,試験期間前・試験期間中に掲示され,周知されています.

机の上

「机の上に置いていいもの」は,あらかじめ指示されているはずです.指示に従いましょう.例えば定規も,使用可でなければ,しまうべきです.目薬はまあ問題ないですね.ティッシュは,厳格にするなら袋から出しておくのですが,そこまでしなくてもいいかな.ところで定規がだめだと,筆箱は? 替え芯入れは? まあ監督者の裁量ですかね.

快適空間をつくる

室外に,科目名・教員名と「試験中 静かに」を書いた貼紙をしておくと,していなかったときより,室外の騒音が少ないように思います.終了後,剥がすのを忘れずに.

夏の暑いとき,冬の寒いときに試験をするなら,冷暖房に配慮を.これも,教員の仕事です.さらに冬は,途中退室で学生の数が減ったときにも,暖房を入れるべきか考えないといけません.

自筆ノート

自筆ノート参照可の場合,ノートに付箋をつけて,ページを開きやすくする試みをしたくなるかもしれませんが,貼り付けが弱くて,飛び散ると,始末に終えません.カンニング疑惑にもなります*1.やめておきましょう.
自筆ノートというと,「バインダーはいいですか?」という質問が,初めて担当した授業からありましたので,これはルール化しています: 自筆であること(印刷したものでないこと),バインダに綴じておき,試験中取り外さないこと.これらを満たせば,自筆ノート扱いとしています.

ペンで書くもの

年度,前期後期の別,科目名,学科,学籍番号,氏名はボールペン等で書きます.鉛筆類*2は,あらかじめ指示されているように不可です.なのですが,試験開始後に,ボールペンがないからといってかばんの中を探すわけにもいかないので,そのときは鉛筆類で書き,提出時に教員に「すみません,ボールペンを出し忘れていて,鉛筆で書きました」と申し出ておくほうがいいでしょう.

解答用紙提出方法

提出のルール.これは俺ローカルなルールです.
配布時の解答用紙はA4で折り曲げられていますが,提出のときは,A3に広げて,直前に提出された答案の上に置きます(最初の提出者には,もちろん,教員側が置き場を指示します).科目名・氏名などの位置で合わせるのでも,(広げたときの)用紙左端の2箇所の穴で合わせるのでも,いいでしょう.
そしてこの提出には教員が1枚1枚確認します.学籍番号と氏名の不備がないかチェックするためです.学籍番号と氏名に限り,提出時に監督者の立会いのもとで加筆修正するのは,自然な対応だと思います.
なお,教員はその解答内容を見たくなるものですが,ポーカーフェイスができるようにしておきましょう.すぐに表情の変わる私は,やってはいけません.と心の中で思いつつも,チラ見して,すんませんが,顔を歪めています.

途中提出

試験時間中に提出して退室する,いわゆる途中提出については,提出してから,座席に戻る派と座席に戻らない派があります.試験監督をする立場としては,座席に戻ること,すなわち,まず答案用紙のみを持って提出し,次に座席に戻って,身の回りのものを持って退室することをお勧めしたいです.戻らない派,すなわちまず答案以外をかばんに入れて,提出して退室するよりも,周囲への迷惑度が少ないように感じます.いずれにせよ,静かに淡々と.他の受験者とは,言葉も笑顔も交わさないように.

*1:昨日の試験では,取り外しを指示しました.これはあらかじめ「資料類のノートへの綴じ込みや貼り付けも不可.紙を受験者間でやりとりできる状態は困るため」を伝えていまして,付箋も「貼り付け」とみなしました.ともあれそのノートを見たときは,判断に迷いました.今後のルールに追加しておかないといけません.

*2:シャープペンシル - Wikipediaによると,『「黒鉛の芯を使う筆記具の総称」とし一括りに「ペンシル (pencil)」ということもある』.へえ.